◇げ◇そ◇う◇ ページ5
慌ただしい日々を送っていたけれど、仕事にもすっかり慣れて、ほぼほぼ先輩に教わる事も無くこなせるようになった頃。
そう言えば、降谷くんと諸伏くん見ないな、と言う事には気づかないフリをしていた。卒業時に、みんながみんな、誰が何処に配属されたなんて知っていた訳じゃない。
この広い警視庁内、所属が違えば偶然すれ違う確率の方が低いだろうし、多分みんな、あれ、アイツ中々会わねーなーくらいだと思う。
だけど、私の場合、色々な書類たちで、沢山の人の名を申請者として目にするから、半年以上経ってもあの2人だけ見当たらないな、と思って。
1つの仮説に辿り着いた訳だ。と言うか、検索したら気づいてしまった。あの2人、警視庁の職員給与データに名前が無い。
という事はまさか、隣の警察庁に?それって公安って事?なんて思っていた頃。
『え、異動、ですか?』
「あぁ、急で悪いんだけど、警察庁の会計課に欠員が出てな」
『...何故私が、』
「お前の優秀さが評価されたのと、担当持ってまだ歴が浅いから、というのが理由だ」
『...ええと、』
会計課には、私が今担当させて貰っている業務の他に、職員の給与、出張時の交通費等の支給、遺失物、施設管理、各種契約とか色々種類があって、それぞれ担当を持つと定期的に来る異動まで基本動くことが無い。
まぁ、伊達くん達に会う機会が減るのは少し寂しい気もするけど、拒否権なんて無いんだし、行くしか無いだろう。
「あと、ここだけの話、向こうさんのエリート新人が、お前の事推薦したって聞いたぞ」
『はい?』
「なんかお前の同期の首席だった奴が、会計課に欠員出るなら警視庁の岡本が優秀でいいって」
違う...それは違います先輩!!きっとあれだ、私が今までアイツらの無茶な要望通して来たのを知って、丁度いいや自分も使ってやろ、くらいの!!!
『え、えーっと、つまり私は来月付で警察庁会計課に配属で、その、担当は』
「今ウチでやってるのと同じだ。いきなり違う事やらせるのも忍びないからな」
ほらぁぁぁああやっぱり!!くそ、指名してくるとかどんだけ偉くなったんだ降谷!!思わず呼び捨てにしてしまった!ていうか実際昇進とかしてそうで怖いけど!!
待ってろ降谷くん!!私のいい加減にしろ1回につき缶コーヒー1本奢らせてやる!!
526人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時