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事態が急転したのは、部屋へと入ってからだった。




ガチャン!とグラスか何かだろうか、割れた音がする。



「「(ーー!?)」」


時折雑音が入るイヤホンを耳に押さえつけながら、確認しようとスコッチが再びスコープを覗けば。



〈...久しぶりだね、可愛い可愛いMy Little Lady...すっかり成長してしまったが...うん、大人の君も、悪くない〉
《っ!?...なんで、ここに、》



キャロルを後ろ手で拘束したまま背後から嘲笑うターゲットーー中年男性の姿がそこにあった。




「!!バーボンどうする!?」
「まだ状況が見えません...が、どうです?狙撃出来そうですか?」
「...ダメだな、今の位置じゃ邪魔な物が多くて正確に狙えない」
「......」
「一度、彼女の回収を優先させよう」



ベッドまで誘導してくれればインテリア等の障害物は無くなる。けれど、隅の壁際にいつまでも居られたら、何も出来ない。セキュリティの頑丈なこの会場は、窓が割られれば直ぐに警備員が飛んでくるだろう。つまり、チャンスは一度しか無いのだ。


ならばキャロルを先に救出したかった。だって、男慣れしているはずの彼女がーーーあんなにも顔を真っ青にさせている。



「っ、おい!バーボン!」
「...分かりました」



少し躊躇したらしい彼にスコッチが催促すれば、ミッション変更の指示が飛ぶ。



「僕は今から部屋へと向かいます。ピッキング...をしている時間は無さそうですね、とにかく彼女を外へ誘導するので下で拾ってください」
「分かった!その後は!?」
「処分出来れば僕がやります。スコッチはキャロルを宿まで先導してください、そこで落ち合いましょう」
「了解!」




この通信は彼女も聞いている。いつもの敬語を崩さずにそう言えば、セットされたライフルをそのままに、彼は非常階段を駆け下りた。

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設定タグ:名探偵コナン , スコッチ , 諸伏景光   
作品ジャンル:アニメ
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えぬ(プロフ) - ユナさん» 初めまして!いつも楽しく見させていただいてます!あの、新しい小説のリクエストってしてもよろしいでしょうか? (2022年6月1日 22時) (レス) id: 619e2b7b7b (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ムスメ3さん» 見返し!!ありがとうございます(´TωT`)間が空くと分からなくなりますよね、すいません(´TωT`)コメント凄く励みになって嬉しいです!ありがとうございますm(_ _)m (2019年10月28日 1時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 久しぶりに見返しました!とても面白いです!これからも更新頑張って下さい! (2019年10月27日 23時) (レス) id: 64e9274118 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ムスメ3さん» コメントありがとうございます!間空いてしまってすみません!イチャついてから完結させますのでまたお付き合い頂けると幸いです! (2019年10月27日 9時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - どうなっちゃうのか楽しみすぎます!頑張ってください! (2019年8月24日 22時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2019年7月29日 11時

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