Brand New Heroine

#Episode02 ページ4

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『______ていうか、お前、顔色悪ない？』




しばらく話しているうちに、恭平が私の顔を覗き込む。




『もしかして、まだ人混み苦手なん治ってへん感じ？』




恭平がそのことを覚えてくれていた事には、正直驚いた。




「まぁ…そうだけど。」




私が不貞腐れたようにそう言うのを見て、恭平は私の腕を掴んだ。




『……ベンチ座ろ。ほら、あそこの。』




それから、慣れたように肩を支えて移動させてくれて、私は驚いた顔で彼を見つめることしか出来なかった。




「…………」




……そうだ、思い出した。

私が彼に惹かれたのは、ただクールなところが格好よかったからだけじゃない。

普段は、クールなのにこういう時に助けてくれるから。

_______だから好きになったんだ。





『どう？マシになった？』

「………うん。…ありがと。」




私のことを心配する恭平の目は、優しくて、まっすぐで。

この目をする恭平もなんだか懐かしく感じた。




「恭平、」

『………ん？』

「あの時は、理由も言わず、別れたりしてごめんね」

『ﾌｯ…急にどないしたん？笑』




この時、私達の空間だけ、タイムスリップしてまで昔に戻ったような感覚にすら襲われた。

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