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#47 ページ47
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_______涼しい風が吹く中で、
私は道枝くんの腕をそっと離す。
制服のズボンをクシャッと掴んだその手を見ていれば、
彼が困惑しているのは顔を見なくても分かった。
けれども、そんな彼を、
『橘さん………』
私はさらに困惑させてしまう。
「…………っ」
何故か彼を前にすると落ちる涙。
前もそうだった。
今は涙より先に、伝えなくちゃいけないことが
沢山あるのに、その涙は一向に止まらない。
『大丈夫……？』
戸惑いながらも、涙を拭ってくれる彼の指が温かくて、申し訳なくて。
『俺、やっぱ、なんかしたよな…』
と、表情を曇らせる道枝くんに、余計に胸が苦しくなった。
最近泣いてばっかりだ。
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作者名：27 | 作成日時：2022年1月1日 6時
