めげないロミオくん (ページ40)

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_____放課後。

段々と慣れてきたこの帰り道は、

一人で歩くのには少し距離がある。

周りの生徒のように、一緒に歩く友達がいれば、

一瞬に感じるのかな。

などと、羨ましく思っていると、

何やら後ろからざわつく声が聞こえてくる。

女子生徒「あの子？」

女子生徒「みっちー、ほんま見る目ない〜」

女子生徒「バカ、声大きいって…」

初めは私のことを言っているようには思わなかったけど、

女子生徒「めっちゃ地味じゃない？」

女子生徒「転校生やんな、あの子」

女子生徒「一匹狼らしいよ」

そんな単語が途切れ途切れに聞こえてきたことで、

途中から私のことだと確信した。

女子生徒「ていうか、ただ隣なだけでしょ？」

女子生徒「絶対調子乗ってる」

これは聞き覚えのある、悪い噂のトーンである。

「…………。」

　

これまでの転校でもあったことがトラウマで、

こういう時は早足で逃げようと決めていた。

できれば聞きたくない、耳を塞ぎたい。

そうやって弱くなる心に、逆らえない自分がいるからだ。

「…………っ」

そして、早足になるにつれて、

次第にとめどなく流れる涙。