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fifteen ページ15

浮かれてた気分がズンっと落ちた


さっきまで笑顔だったAから一瞬で笑顔が消えた







なんで?








俺を見つけてぱっと顔を明るくしてくれたことを考えると、原因は俺やない









「ん……」スースー


「…」







沈んだ俺の心を知らないで心地よさそうに寝息を立てるヤス








「なぁ、ヤスが原因なん?」


「…」






答えてくれるはずもなく







でもヤスが原因やとしたら、それこそ訳分からへん


知り合いなんかな?


それとも







ヤスの目にかかる前髪をサラッと払う


ふわりとした、優しい寝顔







まさかやけど、ヤスを女のコと勘違いしてヤキモチ妬いてくれたとか…











無いな。










モヤンモヤンとした何かを感じながら、安をもう一度揺すり起こす


起きてくれたものの、表面的に起きた状態のヤスは使い物になんかならへんし


そもそもこの状態で1人で帰れるわけない






仕方なく、お会計を全部済ませて


ヤスを抱えてタクシーに乗る




ヤスの家は分かるから、降ろしたらさっさと帰ろう


Aに連絡しよう














「鍵は?」


「これぇ〜」






「服どこにあんの?」


「…」スースー


「ヤス!パジャマは?」


「んん…」











目を開けすらもしなくなったヤスをベッドに放り投げてさっさと帰る


鍵は俺が預かった


明日返せばええやんな


休みって言うてたし









ヤスの家を出て一息つくと、スマホが光ってるのに気づく












《ホテルで待ってる》












「…………え!?」














Aやん


A…やんな?








初めてのメッセージがこの文章ってどうかと思うけど、そんなことはどうでもええ









ホテルで待ってるって、あの男は?



まさか、俺を優先してくれたん?












なんとも言えない優越感を感じながら走る


ホテルだけやわからへんて


でも


Aがホテルの名前を伝えんかったってことは、俺が知ってるところってことや


言わんくても分かるやろ、ってことや















【JAMLADY】






淡い紫のライトが光る


部屋も前と一緒なら









エレベーターに乗って3階に急ぐ

















「A…?」





部屋は空いてた


でも真っ暗
















ゆっくり中に入ると、ベッドに寝転がってる俺の想い人


目が会った瞬間、俺の胸に飛び込んできた









『遅い』






酷く甘い声だった

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しろ(プロフ) - スマホの画面の前で百面相してます((、とっっても面白いです!!!更新楽しみにしてます!!!久々に胸がギューってなる感覚に襲われてます!!!!ありがとうございます!!!!! (2019年8月4日 1時) (レス) id: 2553ba5fcd (このIDを非表示/違反報告)
応援人(プロフ) - おおお!!面白い方向に向かっている!!頑張ってください! (2019年6月1日 22時) (レス) id: 88d2144e7b (このIDを非表示/違反報告)
碧結(プロフ) - 応援人さん» コメントありがとうございます!!面白いと言われるとなんだか照れくさいですね笑 これからも楽しんで貰えるよう頑張ります!!よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年5月26日 0時) (レス) id: e413d80d5c (このIDを非表示/違反報告)
応援人(プロフ) - 面白いです!わたしは基本的に自分の名前が出てくる小説は読まない派だったけれど、この小説…どんどん進みます!面白い!面白い!面白いです(大事なことなので3回言いました) (2019年5月25日 18時) (レス) id: 88d2144e7b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧結 | 作成日時:2019年5月21日 12時

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