検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:112,935 hit

36話 ページ38

史人side

「は!?た、たまたま今日は持ってたんだよ勘違いすんなよクソ!」

僕何も言ってないんだけどなぁ。
相浦は顔を赤くし、走ってそのまま屋上から出ていってしまった。
相変わらずの照れ屋さんだなぁ、あの子は。

僕は微笑ましくなって笑っていた。

「そういうところも、可愛いな。」

・・・って、僕は何を言ってるんだ。
相手は男だぞ、しかも僕の生徒だし。
駄目だ、駄目だって・・・まだ、今は駄目。

僕はその言葉を繰り返しながら写真部の部室に向かった。
写真部の部室は3階にある。
部室のドアを開けると、部員はもう集まっていて各々自由に写真を撮っていた。

「あっ、先生こんにちは〜」

「こんにちは、遅くなってごめんね。」

僕がそう言うと部員達は大丈夫ですよ、と笑っていた。
そんな部員達を見て僕もつられて笑う。
するとシャッター音が鳴り響いた。

「わっ!ちょっと、僕の顔撮ったの・・・?」

僕の顔を撮ったのは、うちのクラスの女子生徒だった。
その子はにこにこ笑ってカメラの画面を僕に見せつける。

「勝手に撮ってごめんなさい、でも・・・先生、とってもいい笑顔だったから。何かいい事でもあったんですか?」

その画面には柔らかそうに笑う僕と、部員の2人が写っていた。
確かに、いつもの笑顔と全然違うような気もする。

「本当だ・・・確かにいつもの笑顔とは違う気がする。」

「えへへ、凄くいい笑顔ですよ。絶対何かいい事あったんじゃないですか?こんな笑顔の先生、今日初めて見ましたよ。」

「確かに〜!先生もともと笑顔綺麗だけどこの写真の顔はもっと綺麗だね。」

「めっちゃ優男感出てるな。」

そう優しく笑う部員達。
1つ余計な言葉が聞こえた気がしたけど気にしないでおこう。
それより僕、そんなに顔に出ていたのかな。

「いい事か〜・・・それはどうかな。」

相浦が今日家に来るから?

ちゃんと約束果たしてくれたから?

考えたけどちょっと違う気もする。

確かに相浦が家に来てくれるのは嬉しいし、ちゃんとテストでいい点取るっていう約束果たしてくれたのももちろん嬉しい。
けど、何か違うような。

「あっ、また先生笑ってる!」

「え!?」

「本当だ〜、記念にもう1枚撮ろうぜ!」

僕は暖かい雰囲気に包まれながら楽しい部活の時間を過ごし、時の流れを早く感じていた。

37話→←35話


おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
98人がお気に入り
設定タグ:BL , 男主 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
- とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます!更新頑張ってください! (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります! (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね! (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:優桃 | 作成日時:2017年8月21日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。