21話 ページ23
史人side
それから放課後。
今日は写真部の活動はお休みで、今は熱心な生徒に勉強を教えていた。
「先生が私の苦手な教科まで見てくれるから本当に助かったよ。国語だけじゃなくて英語も見れるなんて先生すごいね！」
女子生徒にそう言われ、少し照れてしまう。
素直に嬉しくて僕は笑った。
「一応、英語の教員免許も持ってるからね。」
「へぇ･･･そうなんだ。これで今度のテストいい点が取れそう！本当にありがとう、先生！」
生徒に何度もありがとうとお礼を言われ、照れてしまった。
生徒の役に立てた事が嬉しくて、僕の顔はふわりと綻んでいた。
それから女子生徒は今から塾だと僕に告げて帰っていった。
「･･･ありがとう、か。」
「せんせ。」
いきなり教室のドアが開いたかと思うと、そこには相浦が立っていた。
「びっ、くりした･･･良かった、ちゃんと来てくれて。」
「うるせーよ･･･」
実は放課後に相浦を呼び出していたのだ。
この前やった小テストの点が酷すぎて、補習してやってくれと各教科の先生から頼まれていたのだ。
「で？何のよう？？何も言わないでただ呼び出して･･･」
「これ、見て分かるよね。」
そう言って採点済みの五教科分の小テストを相浦に見せた。
ヴッ(野太い声)と言わんばかりの表情で教室を出ようとする相浦。
僕は逃がさないようにがっしりホールドした。
「おい！教育委員会に訴えるぞテメェ！」
「待って待って落ち着いて、相浦。･･･流石にこのままじゃ大学にも行けないし就職だって出来ないんだよ？他の先生方からも頼まれてるし、お願い今から少し勉強しよう。」
「は？今更就職とか大学とか･･･俺、未来に期待なんかしてねぇから。」
相浦はそう言って、椅子にどかっと座る。
「それより、今日先生の家行ってもいい？」
笑顔で聞いてくる相浦の口に僕は人差し指を軽く当てる。
「だめ。」
「は？なんで･･･」
「君が今度のテストでいい点取るって約束してくれるなら･･･来てもいいよ。」
僕がそう言うと、相浦は悔しそうな顔をした。
人差し指をはらいのけて、チッと舌打ちをする。
「チッ、やりゃあいいんだろ。」
「そんなに僕のうち、来たかったの？」
「来てもいいっつったの先生じゃん。」
そうは言いつつも、相浦は少しやる気になってくれたから結果オーライとしよう。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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優桃(プロフ) - 綾さん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらこそ、読んでくださって嬉しい限りです(*^_^*)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2017年9月17日 11時) (
レス) id: ac3cfbc466 (このIDを非表示/違反報告)
綾 - とてもおもしろかったです。素敵なお話ありがとうございます！更新頑張ってください！ (2017年9月14日 21時) (レス) id: 9b5a4fb179 (このIDを非表示/違反報告)
優桃(プロフ) - あんみつクラゲさん» わざわざ読んでくださり、コメントまで本当に嬉しいです。ありがとうございます(*^^*)更新頑張ります！ (2017年8月22日 17時) (レス) id: 18d71c1466 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつクラゲ(プロフ) - イベントご参加ありがとうございます。とても素敵なお話でした(*‘ω‘ *) 評価の方もさせていただきました。これからも更新頑張ってくださいね！ (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0081b71d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優桃 | 作成日時：2017年8月21日 14時
