save the world (ページ49)

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神宮寺ルート【 1 】─ 2 ページ49

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「Aちゃんが考えてること当ててあげよっか。"この程度の怪我で魔法を使っていいのかな、この後誰かが怪我した時に治す魔法力が無くなってたらどうしよう、心配だから野営地に着くまで我慢しよう" ってとこでしょ。どう？」

『………………ﾊｲ、ｱﾀｯﾃﾏｽ』

とりあえず、声マネは似てないけどね！

「あのね、この足だと何かあった時に逃げらんないよ」

『────！』

「俺らは仲間を、もちろんAちゃんも見捨てることはない。そうなると、どうなるかわかるよね？Aちゃんが望まない結果になる可能性もあるよ」

──── そうだ

廉が私を庇った記憶が脳裏を過ぎる

そこまで考えてなかった

私さえ我慢して乗り切れば大丈夫だと思ってた

私が自己管理できなければ、
皆を危険に晒すことになるんだ

皆は多少の怪我でもそのまま行くけど、それは充分に戦えると見込んでの事だろうし、事実、何の支障もなく魔物と向き合っていた

自分の浅はかさと不甲斐なさに唇を噛む

『ごめん、なさい』

「………あとね」

少し甘さを含んだ声色に、重たい空気が緩む

「単純に俺が嫌なんだよ。Aちゃんが痛いの一人でずっと我慢してるってことが！」

「様子がおかしいって気付いてから、いつ言ってくれんのかな、頼ってくれるかなって待ってたのに、全然言ってくんねーんだもん。見てらんなくて、こっちから止めちゃった」

『あー…………えっと…ごめん？』

「男としては頼られたいわけ。わかる？」

えーっと……

女子高育ちで女子大に進んだ恋愛偏差値の低い私には、どうリアクションするのが正解なのかさっぱりわかりません

「はいはい、とりあえず治そ」

え、あ、はいっ

左足首に手をかざす

手の平に意識を集中………

「ちょっと待って」

ジンくんが右手を私の手の甲を包み込むように重ねた

心臓が跳ねる

「治してあげられる力はないけど、気持ちだけ乗せさせて」

──だから

こういうの免疫ないんですってば！

かわいいって悪戯に笑うこの人は、冷静で気遣いの出来る優しい人と見せ掛けて実はSなのでは……とドギマギしながら顔を背けることしか出来なかった

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