玄樹ルート【 1 】玄樹side─2 ページ34
彼女が回復魔法を使える事が分かった
初めて発動させて、いきなり傷を治したからビックリした
手に魔法力を集めるところまでは適正が合えば出来るけど、いきなり発動させるのは難しい
このまま行けば、俺の力はあっさり抜いちゃうかもしれない
早いうちにいろいろ使えるようになった方が良いだろうという事で、教える事になった
この前みたいな事になった時に、身を守る術はあった方がいいと思うので、バリアを張るのを練習する
最初こそ一発で発動させたけど、その後に苦戦しているみたい
焦りが見て取れる
廉がAちゃんを庇って傷ついた事に酷く動揺していたから、そのせいだと思う
だんだん表情が固くなってきて苦しそうだ
シワの寄っている眉間をトントンっと叩く
『んあっ⁉⁉』
なにそのリアクション、可愛いんだけど
「Aちゃーん、顔が怖いよ。ほら、眉間にシワが寄ってる」
スーッと力が抜けていくのが分かった
魔法は想像力だから、頑張ろう!って思っちゃうと回復・補助系は特に上手くいかない
そうそう、
そうやってフニャフニャ笑ってた方がいいよ
女の子としても可愛いし
ほら、出来たでしょ?
余程うれしかったのか、ぎゅっと抱きついてくる
俺のこと、男だって忘れてるのかな
全く意識されてないのも、それはそれでちょっと複雑だけど、何でも相談できるお兄ちゃんポジションも悪くないかも
─── Aちゃんは、何者なのだろう
思い当たるのはアレしかない
でもまだ、確定するには情報が足りない
まずは、おじいちゃんの家で資料を探してみよう
でも、
もしそうだとしたら、
いずれ、彼女とは………………
浮かんだ考えを打ち消すように、小さく首を振って、Aちゃんの手を引いて皆の元に戻ろうって促した
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作者名:レイ☆ | 作成日時:2019年10月10日 23時