save the world (ページ26)

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廉ルート【 1 】─ 2 ページ26

私に力があれば……

せめて身を守る事が出来れば……

気にしなくていいって、廉くんも皆も言ってくれたけど、そう簡単に割り切れなくて

寝なくては

そう思うけど、目は冴える一方

寝不足で明日のコンディションが悪かったら、余計に足を引っ張るかもしれない
誰かが、傷付くかもしれない
寝なくては

そう思って目を閉じても、魔物に噛まれながら私の前に立つ廉くんの後ろ姿が瞼の裏に映り、怖くなって目を開ける

………誰か寝返りを打つ音が聞こえる

あれは………廉くんだ

起きてるのかな

皆を起こさないように、そっと起き上がり、廉くんの側に座る

『廉くん、起きてる？』

「…どしたん？眠れへんの？」

『うん……』

廉くんも起き上がる

「……………」

『……………』

「あの！」
『あの！』

「……先、ええよ」
『いや、廉くんどうぞ！』

「ええから」

『じゃあ………今日はありがとうございました。廉くんが庇ってくれなかったら、私、確実にやられてた。本当にありがとう。さっきグダグダだったから、ちゃんとお礼を言いたくて』

「……いや、元はと言えば俺が魔法を使えんかったのが原因やから……怖い思いさせたな。あんなん飛びかかってきたら怖いよな」

『……それも怖かったけど……もっと怖かったのは、廉くんが死んじゃったらどうしようって……そっちの方が怖かった』

ダメだ、泣くな私

『だから、私、頑張る。まだ何が出来るか分からないけど、廉くんや皆が傷付かないように、守れるように、私も頑張るっ……』

そうだ
やっぱりこのまま皆が傷つく姿をただ見ているだけなんて間違ってる

私も、何か見つけるんだ

皆を守れる術を

廉くんは目を見開いてしばらく固まっていたけど、ニヤリと笑ってこう言った

「期待してんで、" A " 」

今………Aって……！

初めて私を受け入れてくれた思えて嬉しくて、
私も返す

『任せて、" 廉 " 』

グータッチした拳が熱く感じた