save the world (ページ22)

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第22話襲撃1 ページ22

町の人達に見送られて、また旅が始まった

町に一泊した時に、自分のできる事をしよう！と気持ちを切り替えたので、変に気後れする事は無くなった……と思う

戦うのは無理だけど、食事の支度や洗濯なら出来る
ごはんが豪華になった！と喜んでもらえている

魔物が出ると、やっぱり少し怖い
でも、戦い方が鮮やかで見惚れてたり、会話が面白くて笑っちゃってるうちに終わってる時もある

もっと魔物から血とか出るのかと思ったら、パリーン！って砕けて存在自体が霧散する
ある程度のダメージを与えたり、ウィークポイントに当たれば一撃でやっつける事もできる
エリアによって魔物の種類や強さも違う

旅が進むにつれて、いろんな事を覚えて少しずつ慣れていった

そんなある日のこと

「うっわ、だるっ！」

そろそろ日も暮れようかという時に出たのは、モルモットサイズの魔物

何匹いるんだろう……数えるのも嫌なくらいいる
フサフサした毛並みは魅力的だけど、ギラリとした目付きと鋭い爪は全く可愛くない

いつもなら、この手の魔物は廉くんが魔法で一掃してくれるんだけど

「さっき、もうこれで終わりや思てバンバン魔法打ってもうた。ここでコイツら一掃できるレベルの使うたら野営ん時に結界張れんくなる」

「マジかよ」

「ここ抜けないと、野営できそうな場所ねぇよな」

両脇は切り立った岩壁がずっと続いてる

逃げ道はない

「海人、何かイイ感じの出せない？」

「出来なくもないけど、廉ほど凄いのは難しいかなぁ」

「しゃーない、最後気合い入れて突破しますか」

岸くんが首をパキパキ鳴らしてナイフを構える

「ゆうた、ナイフ1本貸して」

「はいよ」

ナイフを受け取ると、廉くんはナイフの刃に手をかざした
赤い炎が宿る

私の視線に気付いて

「魔法剣みたいなもん。これやと、あんま力入れんでも倒せんねん」

不敵に笑う

「普段から使えばいいのに」

紫耀くんのツッコミに

「体うごかすのダルいから普通に魔法でええ」

涼しい顔で返す

「こっちで道つくるから、玄樹、」

「分かってる、Aちゃんは任せて。ほら、神宮寺は前見て」

1匹が跳躍したのをキッカケに、一斉に魔物が動いた