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第3話。 ページ15

「ねぇ、あれってシンくんのお兄様じゃない?」

「え、どれどれ!?」

「ねーねー、まじやばいっ!」

「近くで見てきたんでしょ、どうだった!?」

「いや、それが周りに人がいすぎて見れなかったんだよ〜!」

「遠目からでもあの美しさはわかるでしょ!」

「でもお兄様、何しにきたんだろ…?」



ザワザワ…



教室、廊下、玄関。

私が歩くところすべてがミユキお兄ちゃんの話。

これじゃ学校中パニックで私の監視どころじゃないでしょ。

「久しぶり」

私が玄関の上がり框に座って靴を履いていると少し気まずそうに田ノ浦くんが話しかけてきた。

「……」

私はそれに応えることなく立ち上がり玄関をでる。

「なぁ、あの時はごめん…」

「お前の謝罪は聞き飽きた」

「…………急にどうしたんだよ?」

「これ、この間お兄ちゃんに言われた言葉なの」

私がそう言って笑うと彼は目を大きく見開いた。

「これで貴方と話すのは最後にするね」

私は彼に背を向けた。

「…は?急に何言って…」

「もう私に関わらない方がいいと思う。」

田ノ浦くんの言葉を遮った私に彼は何も言い返さなかった。

だって貴方、薄々気づいてるんでしょ?

だったらもう隠す必要ないよね。

私の口からちゃんと教えてあげる。




「私、毎日お兄ちゃんと寝てるの。」




私がそう告げた時の田ノ浦くんの顔、未だに覚えてる。



その顔は私への同情?怒り?軽蔑?



もうどれだっていいから…



これ以上、私に縛られないで。



自由になって新しい人を見つけて恋に落ちて。



私はもう充分だから。

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kitty(プロフ) - コメント失礼致します。続編のパスワードを教えていただきたいのですがよろしいでしょうか? (2021年3月1日 2時) (レス) id: ec02268633 (このIDを非表示/違反報告)
ツミキ(プロフ) - こんにちは!コメント失礼します!続編のパスワードをお伺しでもよろしいでしょうか! (2021年2月20日 21時) (レス) id: 38aa17f1c1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します!よろしければ続編のパスワード教えていただきたいです!よろしくお願いします。 (2021年2月20日 8時) (レス) id: 69753dea94 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - こんにちは、コメント失礼致します。いつも作品楽しく読ませて頂いております。もしよろしければ続編のパスワードの方お伺いしてもよろしいでしょうか?よろしくお願い致します。 (2021年2月15日 7時) (レス) id: ad7059f36c (このIDを非表示/違反報告)
あられ@帝国民(プロフ) - コメント失礼します!続きがすごい気になるお話でした!!もし主様がよろしければ、続編のパスワードを教えて頂きたいです!よろしくお願いいたします! (2021年2月14日 14時) (レス) id: dc7474ee4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりあ | 作成日時:2019年6月4日 4時

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