パズルの欠片－ only one － (ページ42)

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ゆうside

－ 1年前－

何、この状況…

お願い、壱馬くん。

そんな悲しそうな顔して立ち止まらないで。

可愛いこの子を迎えに来て…？

ゆう
『ねえ、ちょっと！まい〜！
　お願い、一回だけ離してくださいませんか？』

まい
「ん〜〜〜。愛という名の接着剤で離れない〜。」

さすがにもう痛くて我慢できないよ…

何かおかしな接着剤の話、一人でモゴモゴ呟いてるし…

体を動かしてまいから離れようとしても、

両腕までホールドされてるから離れられない。

頭の中が壱馬くん色になって、

力加減とかも考えられない状態なんだろう…

壱馬くんを見ると、まだ切なそうにキョトン顔。

ゆう
『壱馬くん！違うの！違うの！！
　まいがね、壱馬くんがカッコよくっ』

まい
「あーーーーー！！ダメ！ダメ！ゆう！！！」

ゆう
『も〜まい、お願い…。
　苦しいからもう離して…ねえ、私帰るよ…？』

まい「あっ…」

よっぽど私の事が好きなのか、

帰るって言ってみたら、サッと顔を上げて声を出したまい。

それと同時にポンっと私の両肩に乗っかった暖かい温もり。

ゆう『…えっ？』

．