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第38話 ページ39

『じじ様』
爺「思い出したか」
『……ああ………これが、尼宮家の言い伝え?』


その質問に、じじ様は唇を強く噛み締めた。


爺「…………っ、尼宮家は昔から、白髪の赤子が産まれると……その子は鬼になると言われているからだ。だから…………、だから柱を務めて二十五を迎えるまでに死ななかった白髪の者は……尼宮家の人間が斬っていた」
『知っている』


私の告白に、じじ様は目を見開いた。


『じじ様が亡くなった後、山のようにあった資料の中から出てきた。だから知ってる』
爺「知っててなお、お前は柱を務めるか」
『尼宮は私の一人しかいない。その意志も、血も、私しか受け継いでいない。私で最後、私が最期だ。雪ノ呼吸も、私で最期にする』


じじ様は手に力を込める。


爺「……呼吸の秘密も、知ったのだな……」
『だから大丈夫…、私で終わるから……大丈夫だ、じじ様』


安心したのか、不安なのか、じじ様は悲しそうに笑う。


爺「時にA」
『なに』
爺「……たまには、昔のように笑っても良いのだぞ。尼宮はお前しかいないかもしれないが、尼宮である前にお前は一人の人間だ。人形になるなら、人となれ、気持ちと向き合うのだ、いいな」
『努力はする』


私が嫌そうな顔をしていたのか、
じじ様は笑った。


爺「なんだ、そんな顔も出来るじゃないか。もう会えぬが、ちゃんと見守っている。………達者でな、A」
『はい、お世話になりました』


深々と頭を下げ、じじ様を見送った。

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あるま。(プロフ) - 実弥&左馬刻&勝己ラブさん» ありがとうございます!!なるべく毎日更新出来るよう頑張ります!! (2022年2月5日 3時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己ラブ - 凄く面白いです^ ^相変わらず実弥カッコいい(^ ^)ほぼ毎日読んでるんですが、飽きません!こういう小説好きです。更新毎日楽しみにしていますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ (2022年2月4日 21時) (レス) @page20 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» コメントありがとうございます!!今後の展開で分かりますー!!! (2022年2月2日 22時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
*Flonaison* - あるま。さんこんにちは*Flonaison*です。昨日仕上げた内容ですがヒロインは鬼が潜伏してないか情報を探るのですが鬼は一体どこにいるのでしょうか😥 (2022年2月2日 16時) (レス) @page17 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» ひえ、ありがとうございます!!色々設定考えてるので、書き込めるよう頑張ります!! (2022年1月30日 21時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あるま。 x他1人 | 作成日時:2022年1月28日 4時

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