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第37話 ページ38

頭が痛い……ずっと痛い………。
竈門禰豆子のあの顔を見てから、ずっと痛む……。


爺「それは、私のせいだろうな」
『じじ様』
爺「もう思い出してもよかろう。なあ、A」
『思い出す?』


なにを。


爺「よいか、A。お前は捨てられたのではない」
『………ぇ』
爺「死んだのだ、お前を守るために。自ら、命を絶った。お前は確かに、愛されていた」


死んだ?父さんと、母さんが?
じじ様の言葉に理解が追いつかない。


爺「藤志郎は尼宮家の言い伝えによって死んだ。眞白さんは藤志郎の頸を斬り……愛する人を斬ったと言う苦しみから……自ら命を絶ったのだ」
『父さん?父さん、なんで寝ているの?風邪をひいてしまう』
『!?』


幼い声がして振り付けば、私がいた。


『母さん、どうしたの?父さんは何故、こんな所で寝ているの?』
母「………ごめん……ごめんねぇ……A……。お母さん…弱くて、ごめんね……」
『母さん?』
母「お母さん………駄目みたい……」


父さんの持ってた日輪刀で


母「ごめんね、A…………愛してる………」


自分の頸を斬った。


『……………か……さ、ん……?』


返り血を浴びて呆然としていた私のところに、
じじ様が現れてことの全てを把握した。


爺「A…!」
『じじ様……母さんと、父さんは………』
爺「っ、お前の父さんと母さんは、お前が産まれた頃からいなかった……!!」
『いない、の…?では、この人たちは……?』
爺「………使用人だ………」


これが、じじ様にとってどれほど辛い決断だったのか。この時の私は、知らないのだろう。


『……そっか、じじ様……』


幼いながらに、私は私を騙したていたのか。
なんとも滑稽なことか。

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あるま。(プロフ) - 実弥&左馬刻&勝己ラブさん» ありがとうございます!!なるべく毎日更新出来るよう頑張ります!! (2022年2月5日 3時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己ラブ - 凄く面白いです^ ^相変わらず実弥カッコいい(^ ^)ほぼ毎日読んでるんですが、飽きません!こういう小説好きです。更新毎日楽しみにしていますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ (2022年2月4日 21時) (レス) @page20 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» コメントありがとうございます!!今後の展開で分かりますー!!! (2022年2月2日 22時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
*Flonaison* - あるま。さんこんにちは*Flonaison*です。昨日仕上げた内容ですがヒロインは鬼が潜伏してないか情報を探るのですが鬼は一体どこにいるのでしょうか😥 (2022年2月2日 16時) (レス) @page17 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» ひえ、ありがとうございます!!色々設定考えてるので、書き込めるよう頑張ります!! (2022年1月30日 21時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あるま。 x他1人 | 作成日時:2022年1月28日 4時

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