眠り姫【澤村大地】

眠い…15 ページ16

澤村side




6万時間って、、、





最初に聞いた時は
すごく膨大な時間の様な気がした





ぱっと言われてもピンとこない時間







だけど残りが40時間だと聞いた時
俺は絶望した







普通の学生だったら1日15時間くらい
起きてるだろう





そう考えれば
40時間がいかに少ないかわかる







俺は、、、何もしてやれないのか、、、？







目頭が熱くなった







希望が、、、砕け散る









今日だけで
Aはもぅ何時間起きている？






朝練の為
普通の学生より早く起きないといけない





今朝Aは起きて待っていた






軽く今日だけで10時間は起きている








おばさんがAに嘘をついてまでも
睡眠薬を飲ませていた気持ちが



痛いほどわかった









澤「A、、、

頼むから、薬、、、飲んでくれ、、、」





お願いだから







Aのいない未来なんて
想像できないんだ





嫌だ






『大地まで、、、そんな事言うの、、、？』







Aの気持ちもわかる





だけど






俺の気持ちもわかって欲しいんだ








澤「頼む、、、」







『、、、、、、、、、、わかった』









俺から離れたAは
バッグから薬を取ってその場で飲んだ







ホッとする俺と





悲しそうなA









『、、、もぅ、、、



ワガママ言わないから、、、』









それだけ言って

念のためと既に用意されていた
ステージ上の自分の布団に潜った









Aを悲しませたいわけじゃない





望む事はしてあげたい






でも、、、




俺の判断でAの寿命を縮めるのだけは
どうしても出来ない









菅「、、、、大丈夫か？」







恐る恐る近寄るスガに





俺は何も言えなかった







お世辞でも
今は大丈夫なんて言えない









心の中がぐちゃぐちゃだ









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