150.作りもの ページ32
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神「お前の表情は
どれも嘘くさい」
『笑った時だけじゃなくて?』
神「あぁ」
作ってる、、、つもりはなかったんだけど
どうにかしないとって必死だから
それが滲み出てるって事なのかな
でもじゃぁ
本当の笑顔って何、、、?
本当の表情って何、、、?
『本当って、、、
どうすればいいんだろう』
神「難しい事考えねぇで
素でいればいいんじゃねぇの?」
うーん、、、
神田はもう少し周りに合わせる努力を
するべきだけど
『難しい事考えずに、、、か
それは無理だね』
神「なんでだよ」
『私は知りすぎてるから』
私は知りすぎてる
この先の事だけじゃない
ノアの事も
教団の事も
そして私が何も考えずに
感情だけで動いたら
どんな事になってしまうのかも
痛いほど知ってる
きっと何も考えず
自分の思いのまま行動していれば
教団になんて関わらなかった
だってこんな闇が深くて
面倒なところ
好き好んで入団したりしない
小さな町でも村でもどこでもいい
最低限の生活ができれば
私にとってそこは居心地のいい
場所になったはずだから
神「変な女」
『変でも何でもいいの
誰かにわかってもらおうなんて思わないし
同情も共感もいらない
私の事が信用できないならそれでもいい
事が済んだら
今みたいに2人に馴れ馴れしく
するつもりもないから
もう少しだけ我慢してよ』
私を疑うならそれでもいい
今回の一件が片付けば
私が2人と関わる理由は無くなる
これからエクソシストとして
仲間としてよろしくなんて
私には言う資格も
思う資格もないんだから
神「やっぱり変な女」
『どうとでも思ってればいいよ』
神田がこんなに私を観察してたとは
思わなかった
表情を作ってたつもりはなかったけど
そうだとしたら
そりゃ〜不審がられて睨まれるよね
事件が起こるまで
後どのくらいあるのだろうか
神田が不審がったってことは
アルマもそのうちそう思うかもしれない
早く、、、、2人から離れたい
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作者名:ゆーな | 作成日時:2020年1月23日 2時