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表Aside
ラ「案外生きてて
普通に生活してるかもしれないさ」
『どうだろうね』
町を離れて教団に入団した最初は
ホームシックというものにかかるかと思ってた
でも
2年もまともに家族らしい触れ合いがなかったせいか
入団してから家族を思い出すことはなかった
慣れない教団生活と陰口で
私の心は手一杯だったから
だからと言って今更両親のことを思い出しても
何の感情もない
生きていようが死んでいようが
もう私のこれからと交わることはないんだから
リ「もし生きてるんだとしたら
今頃必死に探してるでしょうね」
『それはないと思うから
心配いらないかな』
ア「そう、なんですか、、、、?」
『イノセンスの力を使って
患者のケガを一瞬で治す私を嫌って
AKUMAが町に来る2年も前から、私は外出はおろか
基本部屋から出ることも禁止されてたから
居なくなって清々してるんじゃないかな、、、生きてるなら』
きっと生きていたとしても
私を探すなんてことはしない
そうわかっていたから
なんの躊躇もなくあの町を離れることができた
なんの未練もなかった
クロ「皆、それぞれ苦労しているである」
クロウリーが教団に入団するまでのことは
何一つ知らないけど
この見た目だけで言えば
苦労しただろう
アレンも左手が普通の人間とは到底思えない姿と色
聞いたことはないけど、両親とうまく付き合えていたのだろうか
チャ「探してないとは言っても
一度くらい、確認の為に帰ってみるのもいいと思いますけど、、、」
『どうして?
死んでたら無駄足だし、もし生きてたとしたら
なんで戻ってきたのって、親から決別の言葉をわざわざ聞きに行けってこと?』
サポーターくんはきっと
とても純粋なんだろう
サポーターをしてるってことは
AKUMAやノアには恨みがあるんだろうけど
私からすれば
感情があって、善悪の区別がつくはずの人間の方が
よっぽど残酷で非道な生き物だと思う
『ねぇ、サポーターくん
恐怖の対象からあっという間に殺されるのと
情を育めるはずの対象からじわじわと内側を食われるの
どっちが残酷だと思う?』
私がそう尋ねると
サポーターくんだけじゃなく
その場に居たみんなが複雑そうな表情になった
そうだよ
さっさとトドメを刺してくれるだけ
AKUMAやノアの方が悪いニンゲンよりよっぽどやさしいんだよ
.
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作者名:ゆーな | 作成日時:2020年12月7日 15時