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表Aside
こんな任務が続けばいつか
こうなることはわかっていたんだけど
私は今室長室に居る
それはおかしなことではない
室長室にはなんだかんだでよく居るし
でも今回問題なのは
私の真向かいのソファーに座って
優雅に紅茶を飲んでいるこの男だ
ル「君とは初めましてかね?」
『そうですね、、、』
マルコム=C=ルベリエ
中央庁特別監査役の長官である
黒の教団はなんだかんだで中央庁には
逆らうことができないというのは
ここ2年ちょっとでなんとなく理解していた
特別監査役という立派な立場ということもあって
同じ室内に居るのに
室長さんやリーバーさんは口を出せないらしく
複雑そうな顔をしたまま私のそばに立っていた
『えっと、ご用件は?』
ル「わかりませんか?」
『わかりませんね』
嘘です
大体の予想はついています
きっと私がまともに任務を来ないしていないのだと
罵倒しに来たんだろう
ご苦労様ですね
ル「君はここでどのように皆に思われているか
知っているのかね?」
表情を崩さず口角を挙げたままなのに
どこか威圧感のあるしゃべり方
どこでそんな高等スキルを身に着けたんだろう
『知っています』
ル「知っていてそのままにしていると?」
『自分でできることはしているつもりですから』
ちゃんと仕事しろと言われてしまっても
正直困るわけで
ファインダーが私に何もさせてくれないのに
治すこと以外一般的な女性の身体能力しか持たない私に
一体どうしろというのだろうか
ル「エクソシストがファインダーに舐められてばかりというのも
どうかと思うんだがね?」
『私に威厳なんてものはありませんから』
ル「君がそれでよくても
私たち中央はエクソシストにがんばってもらわなくては困るのだよ」
『善処します』
何が困るというのだろうか
私が今以上に頑張ったって
AKUMAの数が減るわけじゃないし
まぁこれ以上頑張る余裕がないんだけど
特にウィルたちの疲労はピークに近い
これ以上無理はさせられない
『話が以上でしたら失礼します』
中央の人間と長く一緒に居てもいいことなんてない
私は早々に立ち上がって部屋を出ようと入り口のドアノブに手をかけた
ル「これ以上の怠慢が続けば
君付きのファインダーを考えねばなりませんね」
そんな恐ろしい言葉が聞こえたけど
私は聞こえなかったフリをして
そのまま部屋を出た
.
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作者名:ゆーな | 作成日時:2020年8月4日 17時