朝の身支度＿＿＿＿２ ページ13
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私の居た施設では
朝食は決まって８時からだった
なので私たちは朝食に間に合うように
利用者さんの起床介助に動く
勿論、声さえかければ
自分で身支度できる方もいれば
私たちがほとんどお手伝いをしないと
何もできない方もいる
お年寄りのため
無理をしても回復するということはほとんどなく
なので私たちは
今現状出来ることができる限り
長く続けられるように介助する
余計なことはしないけど
無理強いもしない
そこの線引きが意外と難しい
毎回食事を摂るフロアの横の部屋に入居していた
車いすのお爺さん
仮に小林さんとしましょう
小林さんは車いすで
レベル的には私たちが介助に入っても
いいくらいのレベルだったんだけど
極力自分でできることは
自分で何とかしたいと言う方だったので
起床介助のケアには入っておらず
ちゃんと時間になったら自分で起きて
身支度をするので
起こしに行くこともない
手の全くかからない方だった
フロアの横ということもあってか
バタバタと忙しい私たちでも
小林さんが起きているのか
まだ寝ているのかは
部屋に入らなくても
すぐにわかっていた
なぜなら
小林さんは洗面をしたり
歯磨きをするときに
部屋の蛇口を全開にする
という癖があったからだ
フロアまで蛇口から勢いよく出る水の音は
聞こえてくるため
音だけで起きたことがわかる
しかもとても丁寧に
ひげをそったり顔を洗ったり歯磨きしたりするので
一度水の音が聞こえると３０分以上
音は続く
なので聞き漏らすということがなかった
そして食事の時間になると
部屋のドアを思いっきり開け
自分で一生懸命車いすを押してフロアまでやってくる
ガァァンッ！！！
とドアを開ける音は
私たち職員の中では
いつも時間通りに出てくる小林さんが
もうすぐ食事の時間なのだと私たちに知らせる
合図のようなものになっていた
そんな元気だった小林さんも
やはり年には敵わないわけで
私が入って１年ほどたったころに
いきなり体調を崩し
寝たきりになってしまった
とは言っても
いつ亡くなってもおかしくない状態で
家族が呼ばれ
小林さんが亡くなるまでの半月もの間
家族はずっと施設に泊まり
ずっと寄り添っていた
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ゆーな(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます！幽霊を見たっ！というような衝撃的な体験ではなかったのですが読んで鳥肌たってくれたならよかったです！！読んでくれてありがとうございました！！ (2020年3月27日 4時) (
レス) id: 2cd9b938bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 一寸先はダークさん» コメントありがとうございます！霊感あるんですね！すごい、、、！そうですね〜、私の体験はいい出会いだと思います！怖いのは嫌ですけどこういう体験ならまたしてみたいです！ありがとうございました！！ (2020年3月27日 4時) (レス) id: 2cd9b938bd (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - こっわ！鳥肌たった…!! (2020年3月27日 2時) (レス) id: ed6db2c07e (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - いやぁ。自分霊感あるほうなんですけど、あんまりいい思いでなくって、作者さん、いい出会いと言うか、そうゆうのが多いんですね。良かったw。これからもおきをつけて。 (2020年3月27日 1時) (レス) id: a1a86ad9f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーな | 作成日時：2020年3月17日 18時
