冬 ページ7
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机に突っ伏して、すやすやと眠る彼。
幸せそうな顔をして無防備なまま、寝顔を見せる。彼の顔を間近に見ることなんて滅多にないため、思わず見入ってしまった。
ああ、やっぱり彼のことが好きだなと自覚させられる。どくんと胸を打つ心拍数の上がりが、さらにそれを助長させて、ひとりで恥ずかしくなった。肌も、髪もどこをとっても綺麗で、何だか女子である自分が負けた気分。
「………好きだなぁ」
自然と漏れたその言葉に、彼女自身が驚いて口を塞ぐ。聞かれていたかどうかも分からないが、どっと体の熱が顔に集中して、赤く染まった。
逃げるようにして、その場を去っていく。
その彼女の姿を、ちらりと横目で彼は見ていた。うつ伏せになっていたものの、顔をじろじろと見られるのは恥ずかしいものだ。いつから起きていたのか、と問われれば最初からである。
確かに聞いてしまったのだ、彼女が「好き」という言葉を発するのを。うつ伏せのまま、顔を上げることが出来ない。こんなの漫画でしか見たことない。
「あれは、ずるいっす……」
「何がずるいんだ！」
ばっと背中にのしかかってきたのは、同じ軽音部でHigh×Jokerのメンバーである秋山隼人である。彼になら相談できるかもしれないと思った四季は、真剣な眼差しで彼を見つめた。
「相談事が、あるっす…！」
彼は、真剣に話を聞いてくれたが何故か時々自分が、顔を赤くしていた。話の内容を想像して、勝手に照れていたのだろうか。話が全て終わると、腕を組みながら「うーん」と考え始め、体をうねうねと曲げる。
「四季もさ、その子のこと好きなんでしょ？」
「えっ、俺っすか？！」
「だってその子の話する時、いっつも楽しそうだし嬉しそうなんだもん。見てるこっちが早く付き合え〜って思うよ」
気付かないうちに、彼女に対する恋心が芽生えていたなんて考えたことも無かった。しかし、言われてみれば彼女が春名に運ばれて、軽音部の部室にいたときは少しだけ彼に、嫉妬したのも事実。自分がいれば良かったのに、と思ったりもした。
そうと分かれば、答えはひとつ。
自分のするべき行動は、言わなくても分かった。
「俺、決めたっすよ！！」
君が好きって、大きな声で叫びたいんだ。ちょっと照れくさいかもしれないけれど、もしかしたら引かれてしまうかもしれないけれど、それでも「大好き」を伝えたいから。
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oliver sakura(プロフ) - 四季くんが可愛くて、とても楽しんで読ませていただきました！ (2018年12月27日 5時) (
レス) id: 10d3582e90 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - アニメ始まってからMマスには本当にはまってて・・・こんなすばらしいお話が見れて幸せです！次もがんばってください！楽しみにしてます！ (2017年12月11日 18時) (レス) id: fc580346b2 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - 初めまして、絢（アヤ）といいます! (2017年12月11日 18時) (レス) id: fc580346b2 (このIDを非表示/違反報告)
ままこ(プロフ) - 若葉松ガールさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえると本当に嬉しいです(；＿；)頑張ります！ (2017年12月7日 18時) (レス) id: dd2edfbc4c (このIDを非表示/違反報告)
若葉松ガール(プロフ) - 完結おめでとうございます！私も最近Mマスにハマりました！1番好きな四季くんの小説が見れてすごく嬉しかったです(*^^*)次の作品も楽しみに待ってます！！ (2017年12月1日 16時) (レス) id: 2308de6ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままこ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月14日 20時
