四十三片 ページ4
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彼は買った着物を、彼女の前に差し出した。
「“欲しい”と顔に書いてあるぞ、阿呆め」
『⋯うっ⋯け、けど、私はあまり外には出ないので、着れる場がありません』
そう言いながらも、彼女は着物を嬉しそうに抱き締めた。
誰かから物を貰うのは、初めてだった。
「部屋で着れば良いだろう⋯⋯私に見せに来るといい」
『⋯⋯仕方がありませんね、無惨さんがそんなに見たいと言うのなら!』
「調子に乗るな」
彼女は嬉しそうに笑い、彼もまた、そんな彼女を見て優しく笑う。
周囲の人間には、その姿は買い物帰りの親子に映っていた。
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さやか - 期待しています。殺されることを。。ではなく、指輪だったら面白い急展開になりますね。 (2021年2月6日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さやか - 望む事がこわくても、あかねのためにこわれたものを大切にしてくれる無惨がすきです。お気に入りランキング10いです。 (2020年11月19日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら | 作成日時:2020年11月13日 2時