そんなだから皆に愛されるんですよ 【冨岡義勇】

#5 か べ ど ん ページ8

『 義勇さん義勇さん』



｢ん｣



今日は久しぶりの非番が被りゆっくり出来る日

Aに名を呼ばれると自然と頬が緩んでしまう







(※はたから見たら真顔です)






『 かべどんをしてください』



｢かべどん…？｣




『 はい！甘露寺様とカナエ様に教えて貰いました』



またか、またその2人の入れ知恵か

宇髄や胡蝶(妹)、真菰や蔦子姉さんの時もあった。




｢それで、どうすればいい｣



『えっとですね、私が壁を背にして立ちます 』


｢あぁ｣



『それで義勇さんは私を壁と挟むようにして立つんです 』


｢こうか｣



『 もっと近寄るらしいですよ？それで壁に手を付くんだそうです』



｢これでいいのか｣









『… 』



｢…｣







新しい組手か何かか

それとも追い詰められた時の回避術か何かか





とりあえずこれは何なんだ








『おかしいですね

甘露寺様達が仰るにはこれで男女、
特に女性はときめくらしいんですが… 』


｢何も無いのか｣



『 はい』




そもそも壁に手を付くだけで何故ときめくんだ？









『 あっ…でも』



｢どうした｣







『これだけ義勇さんと距離が近いと少し恥ずかしくなりますね… 』



｢…｣





確かに、近い

背丈の差があるとは言えどここまで
Aと距離を詰める事もそうそうない






｢このまま、してしまうか｣



『 え、するって何を』









『んっ


…接吻ですか』



｢それ以外に何がある｣




『 なるほど…これはときめきますね』


｢それはかべどんなるものは関係あるのか｣






『 あれ、関係無い』









どうやら、義勇さんにときめいてるようです







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