そんなだから皆に愛されるんですよ 【冨岡義勇】

#16 よくあるアレ ページ20

ﾄﾞｺﾞｯ(唐突な衝突音)



｢いっ…！｣


『 いてて…』


｢大丈夫か、A。すまないぶつかった｣


『いえ、義勇さんこそ。うっ…目眩かな。視線が高い 』


｢俺は低い(気がする)｣









『 ん！？んんん！？』


｢困った｣









し｢まぁ…現実にもこんなことあるんですね
血鬼術以外に初めて見ました｣


『 申し訳ありませんしのぶ様』


し｢ﾝﾌｯ…冨岡さんの姿でそれは面白い…ﾌﾌｯ｣


｢失礼だぞ胡蝶｣




現在、蝶屋敷にいる理由。
冨岡・Aは頭をぶつけた拍子に中身が入れ替わるという何ともありがちな展開になった




し｢幸い血鬼術でそうなった前例がありましたしそれ用の薬があります。あくまで血鬼術用ですけど｣


『 あるんですね…』


｢どれくらいで効果が出るんだ｣


し｢そうですね。前例の時は1日程でした｣


『 1日…。それくらいなら何とかなりそうです』









『と、言う訳なんです 』


炭｢そうだったんですね！いきなり義勇さんが笑いかけてくるから何事かと｣


｢おい炭治郎。どういう意味だ｣






真｢あ、3人ともいた｣


炭｢真菰と錆兎！｣


錆｢そういえば義勇。今日は臨時で非番を貰ったそうじゃないか。どうかしたのか？｣


｢見ての通りだ｣


真｢んん？どうしてAが答えるの？というか雰囲気変わった…？｣


『 Aはこっちです』


錆｢なっ！？え、嫌どう見てもお前は義勇だろ｣


｢だから見ての通りだと言っているんだ｣









こうして会う人全てに事情を説明することになった

めちゃくちゃめんどくさかった









｢A｣


『はい？ 』


｢風呂は…風呂はどうする｣


『ぁ… 』





そう、これが問題なのだ。
それ以前に用を足す時もだいぶアレだったが






『お互い目をつぶって一緒に入るとか…？ 』


｢一緒に｣


『あ、今変な事考えてるでしょ！ 』


｢流石に自分の体にそれは無い｣


『どうにも信じ難い 』


｢一日だけだ。その案にする｣





(『 絶対目開けないで下さいね！』

｢善処する｣

『 善ｯ…！いや目開けたら速攻目潰しますよ！』

｢今はAの体だぞ｣)






ﾎﾞﾌﾝ






『 ん？』



｢？…戻った｣



『本当ですか！それは良かっ… 』



｢…｣









『 見てんじゃねぇ！！！！！！』



ﾊﾞｼｰﾝｯ!!!(渾身のビンタ)









*









｢不可抗力だ、許してくれ｣



『ガン見してたくせに何言っているんです 』

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