そんなだから皆に愛されるんですよ 【冨岡義勇】

#1 誕生日 ページ2

(※No side)



2月8日。恐らくこの世の何よりも大事な日


この日水の呼吸一門(義勇を除く)は
狭霧山にある師匠の家に集まっていた





｢いいな、義勇が帰ってきたら一斉におめでとうと言うんだぞ｣


｢それと、蜜璃ちゃんから貰ったこのクラッカーもパーン！ってやるの｣


錆兎と真菰はどうしても驚かせたいようで
この日のためにあれこれ準備をしてきたらしい




｢俺、贈り物大分悩んだんだけど…｣


｢むー！｣


『 義勇さんなら2人がくれたもの何でも受け取ると思うよ』


｢Aさんが言うなら間違いないですね！｣




｢そろそろ3人が帰って来る頃だろうか…｣


錆兎が緊張したように口を開く


現在当の義勇は鱗滝と姉の蔦子に連れられて出かけている。勿論誕生日を祝うための準備を義勇に悟られないためだ。



｢ふぅ…落ち着け、呼吸呼吸。｣

『 全集中の呼吸って便利だね』









とその時



｢帰ったぞ｣


義勇の声が響く。その瞬間＿＿＿＿＿＿









｢｢｢｢誕生日おめでとう!!!｣｣｣｣



パーン！！




｢(ﾋﾞｸｯ)｣



｢いや義勇、そんなに驚かなくても｣


｢何言ってるの錆兎、驚かせようって話でしょ｣


｢あれ、俺上手く鳴らせなかった。禰豆子は鳴ったか？｣


｢むー！むー！｣


｢ふふ。偉いわ禰豆子ちゃん｣



皆が口々に喋り出す中、1人驚いたまま固まってしまっている今日の主役




『 義勇さん！けーきという物を作り方から教えて貰って作ったんです。皆で食べましょう！』



｢あっ。あぁ…その、ありがとう｣



｢何故泣くんだ義勇。昔からお前は…｣


｢まぁまぁ錆兎｣



｢あれっ鱗滝さんも泣いて…？｣


｢儂を見るな炭治郎｣









(次に続きます)

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