あの瞬間 ページ40
私はとっさに上着を脱ぐ…。
si「ユウさん落ち着いて!」
kr「あんまり熱くならないほうが……
…ってなにしてるの!?」
なにって……
証拠を見せるんだ。
あの傷跡を。
呆然としてる方や赤面してる方、困惑してる方に見られても気にしない。
女である私がやっていいことじゃないかもしれないが今はそんなことを考えてる場合じゃない。
キャミソール姿になってる私は背中を向け、左側の紐を左肩に寄せた。
皆「…っ!?」
ユウ「……理解してもらえますか?私がAさんじゃないという証拠を。
それでも理解してくれないなら私の話を信じてほしい。」
zm「…っ!」
gr「…聞こう。」
ユウ「あの日…あの時…あの瞬間が忘れられなかったんです。私はAさんと同じく事故に遭いました。
それは雷によるもの。そんな災難なことありますか?
これは私がAさんになれたのは運命なのか奇跡なのか?いいえ、むしろその神のせいです。
神はなにを思ってここに転生されたか、その時点で自分の人生は何があっても試練であることを忘れませんでした。でも………。」
この先に放とうとする言葉は何よりも、誰よりも切ない。彼らは彼女を愛している。その愛する人が、
ユウ「死んだんです……。私は死んだしかありえません。
家族を置去りにしたまま、顔を見せず話せない。
会えないなんてそんなの、なんの冗談だよ…。」
言いたくなかった。
考えたくなかった。
認めたくなかった………。
でも
ユウ「死んでも愛してるよ…。」
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作者名:み〜と | 作成日時:2022年6月13日 16時