Story__5 ページ7
クロロの観察力によりまた一層怪しまれてしまった私は、理由を話そうとした。
だが、口を開いても何も思い出せないのだ。
"HUNTER×HUNTERの世界に来た"
気づけば此処に倒れていたし、何故トリップをしたのか曖昧のままで、決して話したところで信じてもらえる状況ではない。
こういう時に念能力でも使って逃げ切れたら、と思う。
考え込んでいれば、頭上から声が聞こえた。
｢答えられないか？…いや、言えないのか｣
｢…何と説明すればいいのか分からない｣
｢なら、何故お前は男と偽って何を隠している？｣
…そういえば、勘づいてるだけでまだ説明してなかったな。
別に偽ってる訳では無いのだが。
｢それは…男装はマオの勘違いだ。
隠してはないが、あの天然さに諦めた。｣
｢確かに、胸も無いから間違えてもおかしくないな｣
｢…潰してるんだ｣
半分呆れながら答えると、彼は少し笑った。
弄ばれている気がしたが触れないでおく。
｢…あまり詳しい事は言えない。
ただ、此処ではない…違う世界から来た。｣
｢成程…俺達のことを知っている理由は別か？｣
｢どちらとも言えないな。
その件については好きに受け取ってほしい｣
簡潔に説明をしたが、彼にとっては充分だと思う。
わざわざ未来のことを仄めしたり、世界について話しすぎるなんてことはしたくない。
だから、原作をあまり壊さない程度にあの人を…
"あの人"…？
私は誰のことを…誰をどうしようとしたんだ…？
何も思い出せなくなって、頭の中が真っ白になっているといつの間にか肩の重みは取れ、体は起こされていた。
腕を確認すると、当然だが赤く腫れていた。
あんなに綺麗に折れたの初めてだな、なんてバカな考えを浮かべているとクロロが隣に座った。
｢腕を出せ。｣
一瞬戸惑ったが、彼が脱臼している部分を治療しようとしてくれているのを察する。
｢…ありがとう｣
｢さっき治すと言っただろう。礼には及ばない｣
｢本当に、行動に移すとは思わなくてな｣
冗談交じりに言えば、視線がこちらに向けられている。
一見、無表情かと思ったが、少し違うようにも見えた。
｢…やはり、お前は面白いな｣
｢は？｣
｢あの女より、感の鋭さと動きの素早さから、戦闘のセンスはお前の方が上のだ。そして部屋に入ってから一瞬も警戒を解かなかった慎重さ。｣
意味が理解出来ず、疑問を浮かべていると続けて彼は言った。
｢…要するに、気に入った。｣
……
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のばら(プロフ) - 名無しさん» いえいえ。これからも応援してます！頑張ってください。 (2018年7月2日 18時) (
レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - のばらさん» 初めまして、コメントありがとうございます。先程表記ミスの話を修正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: 3c8a0d7009 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - 初めまして。この作品とても面白いです。けど、途中からマオちゃんの名前が(美少女)という風に表示されていて、直して欲しいなって思っています(･_･; (2018年7月1日 21時) (レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2018年4月12日 1時
