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突然の強襲。01 ページ29

シャボンディパークを出て、二十四番グローブに向かっている。ローが言うにはそこに美味しいレストランがあるとかなんとか。賑やかだった遊園地から遠ざかるにつれてだんだんとあたりは人気がなくなり、何だか不穏な空気が漂っている。不安を感じながらもAはベポ達と歩いていた。

――ヒュッ!

風を切る音がした。そちらを見るよりも先に誰かがAの腕を強く引っ張った。傾く身体にAは思わず目を閉じる。

「ベポ」

「アイアイキャプテン!」

柔らかい何かにぶつかり、頭上でローとベポの声がした。次の瞬間鈍い殴打音がして、野太い男の悲鳴が響き渡る。何事かと顔を上げると見知らぬ男達が刀やカトラスといった武器を持ちA達を取り囲んでいた。
シャチやペンギンも臨戦態勢をとり、男達とにらみ合っている。

「は?」

どういう状況なのだろうか、これは。訳も分からず俺は柔らかい何かにもたれかかったままぼけっとする。ベポがアイアイと言いながら男達を端から蹴散らしていく。シャチもペンギンも恐れずに男に突っ込み、倒している。

「おい、いつまでもたれてる」

「は!?ああぁあいえ、すいません!」

頭上から聞こえたうんざりした声にAは漸くもたれているのがローの胸だったという事に気付き、仰け反るようにして離れる。考えもなしに勢いよく退いたのが悪かった。背後から男の怒声が響き、Aは身体を硬くする。
前にいたローが不愉快そうに舌打ちをしたのが聞こえた。

"ROOM"――不思議な力を宿した言葉が発される。

ふわりと半透明の膜がローを中心に広がり、俺と男を包み込んだ。ローは指を立て、くいっと動かす。ぼそりと何かを呟いたようだったが何を言ったかまでは俺には分からなかった。

一瞬のうちに視界はがらりと変わり、黒のフードが目の前にある。

「……え?え?」

「お前ら下がれ」

何が起こったのか理解できずにいるAを置き去りにし、ローは身の丈ほどの長い剣を抜き一閃する。スパンと男達が切り捨てられ、血が――

「あれ?」

噴出すと思ったがおかしな事に血は一滴も流れず、男達は身体を真っ二つにされているのに悲鳴を上げて地面に転がっている。ついでにいうと男達に紛れてシャチまで真っ二つになって倒れていた。ちょっとやめて下さいよー!なんて言いながらシャチが地面を這いずる。
声色がまったく焦っていないせいか、傍から見れば恐ろしい光景なのにシュールな感じがする。

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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます!ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました!ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです! (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます!とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです! (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:1 | 作成日時:2021年4月9日 0時

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