バナロ島へ。 ページ3
酒場の店主の好意でA達はあの大量の食事代を無料にしてもらい、更には店主の家で一泊させてもらった。その上、次の日の朝食と道中で食べるお弁当まで貰い、バナロ島の情報も貰った。至れり尽くせりで別れ際には何度店主に感謝の言葉を述べたかわからない。
早朝に島を出て、Aとエースはのんびりと航海中だ。
「てかあの島からバナロ島まで結構時間掛かるって言ってたのにもう弁当食べてるし」
「いいんだよ。俺が食べたいから食べるんだ」
ストライカーの動力部に片足を突っ込みながら、がつがつと大き目の弁当の中身を胃袋に流し込んでいくエースにため息を吐いた。後から腹減ったと言って俺の分の弁当をせびってくる光景が脳裏に思い浮かぶ。欲しいッつってもやらないんだからな！そういえばルフィもそんな風に言ってご飯食べていた。絶対ルフィはエースのせいであんな風に育ったに違いない。
ばさばさと翼を羽ばたかせながら、リュックを肩にかけなおす。時々ログポースで進路があっているかを確認する。この指針の先にティーチがいると考えると怒りや憎しみよりも先に不安がきた。胸騒ぎがするのだ。杞憂ですめばいいのだが、嫌な予感程よく当たるという。Aは軽く頭を振り、悪い考えを振り払った。会った時の事は会った時考えればいい――そう自分に言い聞かせた。
島の大きさはジャヤよりも一回り小さいくらいだ。隆起した岩肌が島のあちこちにあり、一際大きな岩壁に小さな町が寄り添うように作られている。
とん、と軽やかに地面に着地し、それと同時に翼を戻す。
「ここがバナロ島か」
エースがAの傍でストライカーを止め、流れないように傍に生えた木にロープで結ぶ。その様子を横で見守り、準備が出来たところで町へと歩き出した。
海軍の情報が正しければこの島にティーチがいる。険しい顔をしていると肩を叩かれた。何、と尋ねながら首を動かすと、小さく笑みを浮かべたエースと目が合う。
「何かあっても俺が守ってやるよ」
「俺だってエースを守るさ」
昔の弱いままの俺じゃない。そりゃあエースと比べれば弱いかもしれない。でも俺だってエースが大切で守りたいっていう気持ちはエースと同じくらいある。ごつごつとした地面に足をとられ、Aは視線を下へ向けた。何とか上手くバランスをとって転倒はせずにすんだ。
「だからAが心配なんだ」
「うるせーやい」
無理はすんなよ、だなんてからから笑うエースにAは少し口を尖らせた。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます！ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (
レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました！ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです！ (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月9日 0時
