NEW WORLD (ページ36)

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5話ページ36

戦兎Side

エボルトは完全復活したため、いつでもブラックホールを形成することが出来る。
だが、俺達はまた新たに新世界を創るのは難しい。

どうすればいい。
エボルドライバーの力を最大限に引き出す強化アイテムの原料さえ決まれば、後はなんとかして作れるはずなのだが。

「エボルトに対抗できるのは……」

「なぁ、これじゃダメなのか？旧世界ではこれのおかげで勝てたんだろ？」

万丈はそう言ってホワイトパネルを持ち出した。

「どうにか変形させてよぉ」

「力任せに曲げようとしてんじゃねぇよ、本当にサルだな」

一海におちょくられてキレかける万丈を美空が止めた。
俺は一海からホワイトパネルを受け取って少し考える。

「いけるかもしれない、これを使って強化アイテムが作れればエボルトに勝てる」

俺はホワイトパネルをパソコンと繋げてプログラミングしてみる。
初めて使う代物だからか、複雑なコードが絡み合って上手く解けなかった。

でもジーニアスボトルを作った時のコードをベースにしてプログラミングしてみると、ホワイトパネルが形を変えてジーニアスボトルになる前の箱の形になった。

「出来た……」

「戦兎くんこれ見て！」

白い箱を手にしながら紗羽さんに促されてテレビを見た。
レックイーンと内海さんとAが戦っている。

「早く届けねぇとな」

「あぁ、俺達も行くぞ」

「俺はレックイーンの解析に入る。A達だけに任せるわけにはいかないからな」

俺は万丈に白い箱を渡して先にA達の加勢に行って貰った。

美空と紗羽さんは心配そうに俺を見ている。

「ねぇ、そのレックイーンってどのくらい強いの？」

「エボルトの妹ってだけあって、一筋縄ではいかなそうだ。だが、俺達が力を合わせれば倒せない相手じゃないはず。けどエボルトの方はそうはいかないな」

「エボルトはAちゃん達に任せるしかないんだね……」

ホワイトパネルで作った箱が突破口になってくれるといいのだけど。
ジーニアスと同じ原理ならあれではまだ完成とは言えなくなってしまう。

上手く作動しなかったらと疑念が募っていった。