第二十一話 選手選抜 ページ23
愁side
県大会予選の申し込み締め切りが近づいた休日。桐先高校弓道部は、出場枠を懸けての校内選抜が行われることになった。
団体戦は男女各7名。うち先発は5名だ。実際の試合違い、ここ桐先高校では高齢ともいえる選抜方法が採られていた。
武藤「本日の選抜について説明する。初心者を除く全員に十射してもらう。方法は五人立ちと一手坐射各一回を競技方式___桐先では前の人の弦音で打起こす。次は四つ矢立射を二回だ。こちらは順立を崩さなければ間合いを詰めても良い。ようは前の人の動作を追い越さなければ問題ない。学年関係なく男女別に的中数上位7名を補欠含めた選手とし、個人戦についてはこの成績を参考にこちらで判断する。_______弱い選手、下手な選手は試合に出さん。以上だ」
万「おっつー藤原、ここいい?」
千「一年は俺たちと藤原だけだったね〜」
万「折角桐先に来たってのに…なんか残念」
愁「そういう態度は、態と?」
千「どういう意味?」
愁「態と憎まれ口をきいているのかなと思って。前にも湊の事を悪く言っていたから」
千「俺たちね、弓道は敵がいない所が好きなんだ!」
万「そうそう、中てれば良し!且つも負けるも自分の技量次第!」
弓道には的中制、得点制、採点制がある。しかし、高校弓道では的中制で行われる。要するに的に的中するか否か、それだけだ。
愁「そう言って、故意に敵を作っているようにしか見えない」
千「強くて上手い奴が好きなだけ」
万「そうそう!簡単!」
椛島「一寸いいか?」
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作者名:i | 作成日時:2023年3月21日 22時