80 ページ30
.
ご飯を作りに来たはずなのに。
......こんな事になっちゃって。
ユンギさんに
"シャワーして来い"って言われて
言われるがまま使わせてもらって。
......出たはいいけど、
緊張で胸が張り裂けそう。
ユンギさんに借りたスウェットに袖を通して
深呼吸する。
......あんまり意味ないけど。
いつまでもここにいてもしょうがないから
ユンギさんが待つリビングへ行く。
「ユンギさん......」
「ん......ああ、」
ユンギさんは、あのまま灯りも点けずに
ソファでテレビを観てた。
立ち上がって私のところまで来ると
「ソファ、座ってろ」
私に触れもしないでそう言った。
「冷蔵庫、勝手に開けて。
何飲んでもいいから」
何も言えない私を通り越して
バスルームへ消えるユンギさん。
......息、止まるかと思った。
やっぱり......無理だよ。
心臓が、無理。
私はふらふらと、ソファへ腰を下ろした。
......どうしよう。
私、ホントにこのままユンギさんと......。
考えれば考えるほど、胸が苦しい。
......何気なくテレビの画面に目をやると
世界遺産みたいな
綺麗な景色が次々映し出されてる。
落ち着いた音色の音楽と一緒に......。
これって......DVD？
あ......ここ知ってる。
中国の、きゅう、さいこう......だっけ？
......綺麗な青色。
なんだか癒される........。
「........」
もしかして、ユンギさん.......。
私の為に、これ流してくれたの？
「......少しは落ち着いたか？」
「ユンギさん......」
ユンギさんは、見上げた私の頭を撫でると
頬に手を添えて
優しいキスをひとつ、落としてくれた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4077人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナイトウルフ - にやにやしっぱなしでした...私の心臓も持たなかったです笑 素敵なお話をありがとうございます！ (7月31日 14時) (
レス) @page50 id: 9130adbc3c (このIDを非表示/違反報告)
lights* - とにかく面白かったです！登場人物皆いい人で、ほっこりとドキドキの繰り返しでした。私はユンギさんの推しなので幸せだし、主人公もピュアで純粋で可愛いなと思いました。笑 この小説に会えて幸せでした！ (2021年1月23日 15時) (レス) id: 7e9621457d (このIDを非表示/違反報告)
sin9293a(プロフ) - この作品何回も見てるくらい大好きです！ユンギ主人公ちゃんのことが大好きでたまらない感じがほんとに可愛くて(*^^*)主人公ちゃんのピュアなところも可愛いくて(*^^*)終始きゅんきゅんでした！ (2020年5月17日 2時) (レス) id: 61c91a405d (このIDを非表示/違反報告)
くみ - やばかった。砂糖のゆんぎ最高 (2019年12月3日 19時) (レス) id: 705676fa2c (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - ユンギ…カッコよすぎる。この作品めっちゃ好き！！！ (2019年10月1日 21時) (レス) id: 750796c939 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みんみん
| 作成日時：2016年5月10日 12時
