天女なのに歓迎されてる件について。【忍たま】

お団子 ページ16

『形、キレイに出来てよかったです。不格好になったらどうしようかと』

「不格好でも味が美味しければいいのよ〜」

確かに。見た目があれでも味が美味しければ見た目なんてどうでもよくなる。
あとは、これを出すだけ…もう小鉢には分けてある。

「あら、忍たまたちが来たわよ」

『あ、注文取ってきますね！』

注文をとり、おばちゃんに伝える。今日の朝やったことと同じことだ。

「今日のデザート、Aさんの手作りなんですね！？楽しみです！！」

『金吾！楽しみにしていてくれて嬉しいよ』

完全に一年は組のよい子たちは私に警戒心はないと分かっている。
そうと分かっているから癒やしだ。兵太夫はあの中でからかってくる唯一の人物となったけど。

「わぁ、お団子！美味しそう」

そう言いながら嬉しそうに鼻歌を歌いながらテーブルへと向かっていった
いや可愛すぎませんか。

その後も注文を取って、生徒がご飯を持ち席についた後におばちゃんがみんなの前に立った。

「みんな席ついたわね。
そうだ。お団子のことなのだけれど。あそこにも書いたとおりにAちゃんの手作りなの。
怪しいと思ったらそればかりは、今回ばかりは残してもいいわ。これはAちゃんも承諾してる。でも、お団子以外は残したら許しませんからね。わかった？」

そう聞いてみんながはいと返事をする。それに続きお残しは許しまへんでと聞こえる。
残しても怒らないでと言ったのは私だ。これは試し行為みたいなもの。

『おばちゃん、わざわざ言って下さりありがとうございました！』

「本当はAちゃんが作ったものだから絶対食べてほしいのだけれど
これは私から提案したことだしね。尚更無理矢理食べさせられないし、Aちゃんの頼みだもの」

『本当にありがとうございます』

本当におばちゃんには感謝しかない。これからもお礼としてお手伝いしないと。
結構楽しかったな、お手伝い。明日も楽しみだ。
チラッと横を見ると、少し残ったタレやお団子がある。自分で作ったものだけど、美味しそう…

『少しいただきますね。ん、美味しい！』

みたらしのタレを白玉につけて食べてみたらとても美味しかった。
ついついこれには自惚れて自画自賛してしまう。
おばちゃんにも分けて、私の分はすぐに食べ終わってしまった。

〜
料理に使った食器を洗っていると、カウンター辺りから食器の置く音が聞こえた。
緊張してきた。食べられているか食べていないかで警戒しているかされているか決まる。

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