勝利 ページ29
『で、でも、周りに言っておかないと正直私に勝算なくないですか？
絶対話しかけられると思いますし、それに無視するのも心が痛みます』
「…そうだなあ、確かにそれはそうだ」
三毛縞さんは、少し考えるような素振りをしてからそう言った。
その言葉に続いて、三毛縞さんは
「それを言われれば、俺もAさんをつけて様子を見ていたり、それ上、してはいけないことも話してなかったなあ。」
そういった。私のさっきの言葉に絆されている感はあるが、まだ安心はできない。
三毛縞さんの目から視線を離さずにジッと見つめた。
「今日は俺の負けだなあ、Aさん。
してはいけないことも決めていたら、ここでルール違反として躾け直す事も出来たが、今回はそれはない。Aさんには迷惑かけたなあ☆もう帰っていいぞお？」
うわ何気に怖いこと言いましたよこのお方。
決めてなくてよかった。私今頃ある意味しんでいたかもしれない。
突然、いつもとは考えられない冷静な声のトーンから普段のあの明るいトーンへ戻った。
『私こそ迷惑かけました。
…これからもよろしくお願いしますね、三毛縞先輩』
「…！まだよろしくしてくれる気があるというのかあ！ママは嬉しいぞお！」
高い高いされそうになったので回避して通学用の靴を履いて外へ出た。
『……よっし』
今日夕方、私Aは勝利したことをここに称します。
と、ふざけた事を思いながら静かにガッツポーズをした。
〜
昨日の並々ならぬ気持ちとは正反対に、とてつもないほどスッキリした気持ちで下校していた。
少し鼻歌混じりで帰っているうちに、前に注意を払うのを忘れていた。
「んぶ…！？」
誰かにぶつかってしまった。いけないと思い、すぐに離れて謝ろうとして、その人の顔を見た。
「おっと、すみません。大丈夫ですか？」
水色の髪で、黄色の目。そして繊細で大人っぽい顔立ちに低音ボイス。
なんだこの容姿抜群の非の打ち所のないイケメンは。
『は、はい！大丈夫です！ぶつかってしまい申し訳ないです』
「いえいえ、大丈夫ですよ。Hi…いや、俺も考え事をしてしまって前方を確認できていなかったものですから」
一瞬ひ、と言いかけたのが気になるが、その好青年のイケメンさんは急いでいるのか「それでは」といい私が来た方向を歩いていった。
『アイドル並のイケメンだった…』
しばらくあの顔が頭から離れないまま家路を辿った。
ー
キャラリクエストの順番ネタ的に前後してしまうときがあります💦
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アテネ - himeruさんを出してくれてありがとうございます (9月26日 7時) (
レス) @page37 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - いつも作品見させてもらってます！リクエストなんですが、良かったら逆先夏目くんを出して欲しいです！更新頑張ってください！ (8月30日 21時) (レス) id: 69411785f6 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - めちゃくちゃ好きなお話です！リクエストなんですがこはくくんと一彩くんを出して欲しいです！ (8月30日 19時) (レス) id: f530bd8429 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - アテネさん» コメントありがとうございます！了解しました〜！少々お待ちを…！ (8月29日 17時) (レス) id: 1b249669ed (このIDを非表示/違反報告)
アテネ - himeruさんを出してください (8月28日 16時) (レス) @page10 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星空 | 作成日時：2022年2月5日 9時
