２１０羽 ページ18
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それから試合は流れる。その中で牛島の一発がコートに打ち付けられ、皆目を見開いて思わず静止する。はなされたくないこの曲面での牛島の一発は、精神に負荷をかけるには十分すぎた。
14対16のとき、月島が前衛に入った。
「お、普通のほ〜う〜。」
天童が月島を指差しながらそう煽る。月島はあからさまにいらっとした素振りを見せた。
「(天童先輩の煽り、結構頭に血が上るんだよなぁ……けどまぁ、月島なら。)」
川西のサーブから試合が再開する。サーブが落ちる、と直感的に反応した西谷が拾うが、そのままネットを越えて白鳥沢のチャンスボールになった。
「チャンスボール！」
セッターの白布に返されたボールを、天童にあげる。天童は飛ぶまでに一瞬ためを作ってから飛んだ。一人時間差だ。流石の白鳥沢レギュラー、そういった小技も上手い。
点が決まる……そう思われた。しかし、気づくとボールは天童の横を通ってコートに落ちる。――高い壁に阻まれて。
「月島ぁぁぁ！！」
「ツッキー！！」
烏野全体が湧く。月島がドシャットで打ち落としたのだ。
「どうも。普通のほうです。一人時間差……うちの野生児はだませても僕や白鳥サンには通じないんで、よろしくどうぞ」
「烏野の1年、腹立つ奴ばっかだと思ったらお前ダントツッ！お前もだかんね、Aチャンッッ！！」
天童と月島の間でそんな会話が織り成され、Aにもびしっと指を指される。そんな天童に、2人同時に「どうも。」と裏のある笑顔を貼り付けて言うと、「腹立つぅぅぅぅ！！」と叫んでいた。
そんな会話で、Aの頭にとある可能性がよぎる。
「月島！」
月島を呼ぶと、若干面倒そうに「なに？」とでも言いたげな顔で月島がこちらを向いた。Aは白鳥沢のとある人物を指差し、右手の人差し指で頭の右側をトントンと2回叩く。そして最後に性格の悪そうな顔を浮かべて見せた。
それを理解したのか、月島はその人物をじっと見つめる。そしてAのほうに向き直って一度頷くと、またその人物を見据えながら構えの体制に入った。
――2人の視線の先には、ドシャットに少しの苛立ちを見せるセッターがひとり。
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蘭(プロフ) - 雨音が響いていますね切ないっ！ (2020年5月20日 19時) (
レス) id: 6b8ac95e5a (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 228羽から239羽になっています その後も240羽〜になっています (2019年7月28日 17時) (レス) id: 429426fee2 (このIDを非表示/違反報告)
kusareneko11(プロフ) - 天童の童が道になってますよ (2018年1月23日 21時) (レス) id: 82b0fa55d3 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - Kitty*.。さん» 貴方様のコメントを受けて「可笑しいのか！？」と思って調べたところ真骨頂が正解でありました…！申し訳ないです！真骨頂の意味は最もいい状態みたいな感じです！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - 216羽に最骨頂という言葉が出てきましたが、意味を教えてください (2016年12月27日 20時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年10月8日 22時
