第２３０話 ページ30
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続くラリーを、相変わらず1人で捌く君島。一体その行動にどんな意図があるのか、皆が固唾を呑んで試合を見ていた。
「1人で勝てりゃ苦労しないぜ♪」
トリスタンのスマッシュが君島のラケットを弾いた。跡部の破滅への輪舞曲のように、ボールはそのまま相手コートへ返り、トリスタンがゆるくネット際へ落とした。
「一つ……蜘蛛の巣のように。」
宙を舞うラケットを、君島は腰に巻いていたジャージで巻き取った。素早く手に取り、コートに落ちる寸前のところで相手コートの奥深くにボールを打つ。「上手い……。」とAは思わず小さく呟いたが、パリコレがそれに反応していた。
「残念だなっ！俺の相棒は鼻が利くぜ！」
「一つ……城壁のように。……あの時もそうでしたよね？」
そこまで試合を見て、ようやくこの展開の既視感に気づいた。丸井の「あっ！？」という声が聞こえて、Aも目を見開いてその凄さに口角が上がる。
合宿所での1軍VS2軍の試合。丸井・木手ペアと君島・遠野ペアのダブルスでの展開。前線で返球を続ける丸井が存在感を示し、奥を狙ったところで木手の鋭い1撃が決まったあの場面だ。……つまり、今回は。
「……さあ、約束の一球です。白石くん。」
奥に抜けていったボールを白石がラケットで捕らえた。放たれたのは今まで彼のプレーで見たことのないパワーショット。トリスタンが何とかガットにあてるも、ボールは日本コートへ返ってくる。
落下地点には悠々と構えた君島がいた。彼のスマッシュへの警戒態勢を取った2人だったが、そのボールを打ったのは飛び込んできた白石だった。
白石のボールが鋭くコートに突き刺さる。同時に白石の顔が晴れ、会場に彼の声が響く。
「んんーっ、
代名詞とも言える決め台詞、それを受けて会場は一瞬静まり返った。まさか受けが悪かったのだろうかとひやっとしたAだったが、直ぐに大きな歓声で溢れる。思わずほっと息をついた。
「ところで
「……入江さんに聞いてくれ。」
「僕もちょっと……鬼に聞いてよ。」
「おいお前ら……。いいかA、お前は気にしなくて良いことだ。」
「えぇ……？」
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続く (更新停止中)
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紗菜 - アニメがまた、スタートするのでこちらも更新されるのをお待ちしています。 (2月15日 19時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき - 続きが楽しみです (2021年9月22日 0時) (レス) id: 09253d858e (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 素晴らしい作品！夢主ちゃん格好可愛いすぎます！ (2021年1月3日 15時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
巫和泉(プロフ) - コメント失礼します！読んでいて，とても面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: c314aa38cf (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 更新待ってます!続きが楽しみです。 (2019年11月7日 8時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2019年3月18日 0時
