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第222話 ページ22




突如馬に乗って登場したのは赤い髪の男の人。その人は変わらず馬に乗ったまま、カミュさんを見下ろしながら何かを話していた。

ラケットを愛している人、イケメンすぎて追放されちゃう人、一回一回ポーズ決めちゃう人、馬に乗ってテニスコートに来る人……あまりに個性が豊か過ぎて頭が追いつかない……。



「(……それでも確かに言える。フランス代表、とっても強い……。)」



つーっと冷や汗が伝う。それでも胸は確かに期待に踊っていた。日本を脅かす相手、そのはずなのにやっぱりテニスが上手い人達を見るとわくわくしてしまう。試合して見たいという思いがふつふつと湧きあがってくるのだ。

その思いはおさまらず、越知さんと毛利さんに先に帰ってもらって少し打ちに行くことにした。ラケットバックを握る手にも自然と力が入る。




屋外コートに到着し、ラケットを取り出した。ここはけっこうフリーダムでテニスを挑めば各国の選手が相手をしてくれるのだ。誰かに相手を頼もうとしたとき、視界にある人物が目に入って足を止める。

そこにいたのはカミュさんだった。ゆらりとこちらに歩み寄り、「salut。(やあ)」と口角を上げる。それに軽い会釈で返した。



「あの、試合終わりですよね。何でここに……。」
「君がここに来るだろうと思ったからね。僕とmon amourに触発されて。」



その言葉が図星でどきりとする。「予想通りだったね。」と言った後、カミュさんは続けた。



「試合、来てくれていたね。僕達のテニスはどうだった?」
「……凄かったです、とても。」
「そうか、それはよかった。」



くすりと笑ったカミュさんがそっと私のラケットに手をのばす。優しく、柔らかくそのフレームをなぞるその一部始終をじっと見ていれば、「A!」と声がかけられた。切羽詰った声色にこちらも慌ててしまい、声のしたほうを見る。



「と、徳川さん……?」
「……へぇ。」



こちらにやってくる徳川さんに目を丸くする。カミュさんは徳川さんをみて意味深に目を細めた後、そっとラケットから手を離した。目の前まで来た徳川さんに「どうしてここに?」と首をかしげる。



「毛利にお前がテニスコートに行ったと聞いた。打ち合いでもしようと思ったんだが……。」
「あぁ、すまない。邪魔をしてしまったかな。」



飄々とした態度でそういったカミュさんがくるりと体の向きを変える。「じゃあね、(人1)。」と告げて、そのまま彼は去っていった。





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紗菜 - アニメがまた、スタートするのでこちらも更新されるのをお待ちしています。 (2月15日 19時) (レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき - 続きが楽しみです (2021年9月22日 0時) (レス) id: 09253d858e (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 素晴らしい作品!夢主ちゃん格好可愛いすぎます! (2021年1月3日 15時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
巫和泉(プロフ) - コメント失礼します!読んでいて,とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2020年1月4日 18時) (レス) id: c314aa38cf (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 更新待ってます!続きが楽しみです。 (2019年11月7日 8時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤兎リエ輔 | 作者ホームページ:http://nekomoti  
作成日時:2019年3月18日 0時

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