私立敵育成高等専門学校【ヒロアカ】【本編】 (ページ8)

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【霧無水無/雪兎】ページ8

日本に存在するすべての神社の鳥居から入ることができる“私立敵育成高等専門学校”
そこは、ヴィランを育てる高校。
そんな学校に在籍するとある一人の生徒「霧無水無」は、朝を迎えていた。

〈チュンチュン、チュンチュン〉
広い一人部屋に、ポツンと置かれたブランケットの横に置いてある時計が鳴る。

目を擦りながら、時計を止め時間を見る彼女。
まだ、寝惚けているのかいつもよりもボケーっとしながらシャツとベスト、ズボンを着ていく。
いつの間にか目が覚めたのか、いつもの目をしだした。

寮制だとは言っても校舎とは、離れている為、鞄のなかに教科書や筆箱などを入れていく彼女。
下ろしていた髪を纏め、スケッチブックに鉛筆をセットして鞄と一緒に手に持ち、部屋を出ていく。

彼女が一人部屋なのは、単純に人と関わるのが大の苦手なのと人を信頼しないという性格。…まぁ、物が少ないので別に二人入っても問題無いのだが。そういう理由があり、彼女は一人部屋を使っている。

集団で登校している生徒もいるが彼女は必ず一人で登校する。いつものことなので最近は誰も言わなくなった。一人でスタスタとその横を素通りしていく…はずだった。
そう、彼女に構う人物も少数だが存在する。

五宮「せーんぱーい！一緒に行こぉー。」

笑顔を浮かべながら、彼女の腕をがっしりと掴み捕まえるのは五宮茜。この学校の一年だ。
五宮茜は結構マイペースなので、遅刻の時間でも呑気に歩きながら行くものの普段は早くに教室に行く。

また、霧無水無もあまり人がいない時間狙うので彼女と被ることが多いのだ。

五宮茜に捕まると、身体能力では勝てない為大人しく一緒に登校する。慣れているとはいえ、人と話すのは緊張するのか笑顔で話しかける彼女に真顔で歩く霧無。

なるべく、霧無が話す必要がないように話題を振る五宮。
…どちらが先輩なのか分からない。まぁ、身長である程度予想はつくが。

一年生の教室で別れて、三年生の教室に入る。
まだ誰も来ていないようで、さささっと席に行き準備を始める彼女。

戦闘面ではかなり高い評価はされているものの、個性の関係で唯一戦闘中に連携を取れる相手は彼女の相棒ぐらいしかいない。

準備が終わり、机に突っ伏して寝始める彼女。

これが、彼女のモーニングルーティン