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続 ページ8
ふと、目が覚める。
ここはどこなのだろうか。想像していたよりも現実に近い…いや、最後に見た風景が視界に映る。
…地獄?にしては明るすぎるぞ。いやまぁ地獄が暗いなんて人間のくだらない妄想なわけだが
ここでずっと横たわっていても時間の無駄だと思い、起き上がり伸びをする。…しようとした。
伸ばした手は透けていた。足も、腕も、身体も、全てが透けているのだ。嗚呼、あれか。幽霊。この世に未練を残したまま死ぬと魂が現世にとどまるとか言われてるアレ
未だに残る眠気に、ふありと欠伸を零しながら歩きだす。ここはどこだろうかとりあえず誰かいないか探しに行こう、と思い足を動かそうとすればどこかでカチリと音がして、動けなくなった。
…なるほど、地縛霊か。面倒なことになった
「…はぁ、こんなことになるなら、最初からクソゲー続行選択しときゃよかったわ」
呟いた瞬間、ガタっと音が聞こえた。私の出した音じゃない。
キィ、と扉の開く音が聞こえ、そちらを見やればあり得ないといった表情でこちらを見る__エーミールがいた
「…あ、エミさんじゃん。おひさ」
eml「…お、久しぶりです……ってちゃうくて、貴方死んだんちゃうん!?なんでこないなとこに居んねん!」
久方ぶりに聞いた、愛おしい人の声。気づいたら、ほろほろと涙がこぼれていた
「あ、れ…ちょ、待ってね、エミさん。すぐ止めるから」
自分の意思とは反対に、止まることを知らない涙。頬から滑り落ち、地面にシミを作る前に透けてなくなる涙
ごしごしと服の袖で拭うも、止まらない。こんな姿を見せたくなかった。これじゃエミさん忘れたくても忘れられなくなるじゃん
eml「…そんな擦ったらあかんよ。それに、貴方の泣き顔なんて今更見慣れてるから隠す必要もあらへん」
透ける私の身体を抱きしめるエミさん。勿論触れることなどできなかった
それでも離すまいと抱きしめてくるエミさんに、少し笑みがこぼれる
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禮 - 裏切りの続き気になるぅ…普通に長編として見たいですね。 (2019年8月7日 0時) (レス) id: 8135e8b351 (このIDを非表示/違反報告)
Noah-ノア-(プロフ) - かなとさん» 外し忘れてました…申し訳ありません。 (2019年7月24日 16時) (レス) id: 84884f50c3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 違反だということを少しは意識して下さい (2019年7月24日 5時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月24日 5時) (レス) id: 8e417a7b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Noah-ノア- | 作成日時:2019年7月24日 5時