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80 「…話を、しよう……!」 ページ4

(この人たち、本気で俺を殺すつもりだ……!!)




仙蔵も俺に「死んでくれるか」と聞いた。
今回妖術は忍たまに害はない。
にも関わらず天女を排除しようとするのは、きっと天女の死が根本的解決__もう二度と天女が訪れないようにするための手段だと考えているからだ。



「…まだ妖術にかかってないんだよな…?」
八左ヱ門に兵助が答える。
「みたいだね」
「抵抗は弱まってきてる」と三郎が言い、
「一定時間忍たまと接触することで発動するって話だったけど…」
うーん、と雷蔵が首を捻る。
「他に条件でもあるのだろうか?」
兵助が言えば、
「知ってる?」と勘右衛門がこちらに投げかけてくる。いや、口を塞がれているのに答えられるはずないだろう。



(…なんとか、)

俺はもう一度、力いっぱい抵抗してみる。

「うわっ?!」
「まだ観念しないか……!」

思い切り首を振ると、口を塞ぐ三郎の手がズレた。
すかさず息を吸う。



「…話を、しよう……!」



全員が、目を見開いて俺を見た。
はっとした。焦燥でいっぱいいっぱいになって気がつけていなかったが、兵助が苦無を持つ手は震えているように見える。


勘右衛門の瞳も不安に揺らいでいるように見えるし、
俺の体に必死にしがみついている三郎も雷蔵も八左ヱ門も、その鼓動ははち切れそうなくらい速くなっているのが伝わる。



「話……?」
目の前の勘右衛門が疑うように覗き込む。



「妖術にかかる前、に……話、聞いてくれ……」




ズキリ、と妖術に身体を侵食されていく感覚がする。





(間に合え……!)






「妖術にかかったとしても……俺は、っ…!君たちに頼まれても死ぬことは…………ぁ……っ」



視界がぼやけてぐらりと揺れた。
意識がどこかに引っ張られてゆく。



ばちん。



(妖術にかかった俺は、仙蔵に、やることがあるから死ねないって、そう言っ____)

81 「…じゃあその、“愛する忍たま”のお願いを聞いてくれよ、天女様」→←79「チャンスなんだよね」



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加糖雪(プロフ) - まんじゅうDXさん» こちらにもコメントありがとうございます…!ようやく五年生と絡ませることができました…!こちらこそここまで読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます! (2022年11月28日 17時) (レス) @page7 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうDX - 続編 おめでとうございます!! 5年生との絡み…最高ですねッ!! ここまで続けてくれて、本当にありがとうございます…! (2022年11月26日 18時) (レス) id: 8f3d0eca03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:加糖 雪 | 作成日時:2022年11月25日 19時

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