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「わわっ」
と、風に吹かれた包帯が乱太郎くんの顔に当たった。
すぐに顔にかかった包帯を払い、ズレた丸眼鏡を直しつつ私の近くまで歩いてくる。
「…平気？」
「えへへ、はい…」
心配になってつい声をかけると、乱太郎くんは少し照れながら答えた。
「乱太郎くんも、包帯の様子を見に来たの？」
「はいっ。伊作先輩に頼まれて、乾いているようだったら回収してきて欲しいって」
「そっか」
「“も”っていうことは…Aさんもですか？」
「うん。風が少し強いから、飛ばされてないかなって見に来たんだ」
乱太郎くんはにっこり笑って、
「なるほど。流石Aさんですね！」
「…そうかな」
何故だか素直に受け取れなくて、私はただ困ったみたいな笑みを返す。
「せっかく来たし、手伝うよ」
「えっ、いいんですか？」
「体は動く癖して、どうせ暇だしね」
それに、包帯は乱太郎くんから見て高い位置で留まっている。
手の届きやすい私が手伝うのが良いはずだ。
ちらりと包帯の群れの方へ目をやれば、回収した包帯を入れるのであろう籠の他に、木でできた踏み台が一緒になって隙間に置かれている。
きっと乱太郎くんはあれに登って作業をするつもりだったのだろう。
「とっても助かります。ありがとうございますAさん！」
ぺこりと律儀にお辞儀をされ、「これくらいどうってことないよ」と返す。
「それじゃあ、早速始めましょうか」
「うん」
頷いて、二人で乾いた包帯を掛けてある紐から外し、籠に入れていく。
時折風が強く吹きつけては、包帯が飛ばされないようにぎゅっと握った。
「そういえばAさん、昨日落とし穴に落ちた時の怪我とかは本当に大丈夫ですか？」
ふと手を止めて、乱太郎くんは申し訳なさそうな表情でこちらを見た。
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加糖雪(プロフ) - 犬さん» コメントありがとうございます。お待たしてしまって申し訳ありません…また少しずつ更新していけたらと思うのでよろしくお願い致します！ (2022年11月6日 0時) (
レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
犬(プロフ) - このお話の続きが楽しみです。更新楽しみにしてます。 (2022年3月24日 8時) (レス) @page27 id: f57686b26e (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - レン。さん» レン。さんコメントありがとうございます。学園の人達と関わっていく中で、夢主がどう変わってどういう選択をしていくのか見届けていただけると幸いです。今後もこの作品をよろしくお願いします…！ (2022年1月16日 18時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - れなさん» れなさんコメントありがとうございます。感想をいただけてとても嬉しいです。ゆっくりとですが更新再開してますのでどうぞよろしくお願いします( ᵕᴗᵕ ) (2022年1月16日 18時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
レン。(プロフ) - これからの夢主ちゃんがどうなるのか気になります!!気長に更新待ってます! (2022年1月16日 4時) (レス) id: 6501380a5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加糖 雪 | 作成日時：2021年7月25日 4時
