2 五年生と ページ6
「それでさあ、結局Aに木下先生のとこまで連れてかれてさあ…」
「なになに!俺の話〜?聞かせて聞かせて〜!」
忍術学園の五年生一同がい組の教室に集まって会話をしているところに、話題にしていたAが笑顔で戸を開けてやってきた。
「うわっ出たよ」
Aのことを話そうとしていた勘右衛門が、嫌そうな顔をする。
「妖怪菓子泥棒?」
「妖怪か泥棒かどっちかにしてやれ兵助」
学級委員長委員会のお菓子を食べに来るのやめてほしくて、と直前に勘右衛門から聞いていたためか、そう真顔で言った兵助の肩に三郎の手がぽんと置かれる。
「みんなが俺の話してくれるなんて嬉しいなあ!」
笑いながらAは五年生の5人の輪に交じるように、どかっと座り込んだ。
藤色の忍者服の集まりの中に一人、透ける赤の黒っぽいような色の忍者服のAが加わる。
「なに?兵助は俺を可愛らしい食いしん坊って?」
「誰もそんなこと言ってないよね?」
雷蔵がみんなの顔を見回す。
八左ヱ門がAを見ながら、
「せめて妖怪か菓子泥棒かどっちか認めろ」
「どっちかを?!菓子泥棒じゃなければ妖怪を認める必要があるの?!確かに自分の顔には自信ないけどそこまで酷いとは思ってなかったな?!」
認めようか、菓子泥棒を。
という視線がAに集まった。
「ほら、Aって綺麗めの顔じゃん?」
「え、ありがとう兵助…好き……ってそういう菓子泥棒への認めさせ方ある…?」
「妖怪って言い出した本人がフォロー入れるのかそこ」
八左ヱ門が兵助に向かってぼそりと言う。
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加糖雪(プロフ) - 乃花おむ子さん» 乃花おむ子さんこちらにもコメントくださりありがとうございます!ギャグに自信ないのですが笑っていただけて嬉しいです〜!こちらの作品はかなりゆっくりの更新になりますがよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2021年9月25日 18時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
乃花おむ子(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて笑いながら読んでしまいました……!無理のない程度に更新頑張ってください! (2021年9月24日 7時) (レス) @page27 id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - まーぶりんさん» まーぶりんさんコメントありがとうございます!楽しんで頂けている様で何よりです…!応援ありがとうございます。今後も何卒よろしくお願いいたします! (2021年5月21日 20時) (レス) id: 22bc115167 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶりん(プロフ) - ウッ…凄く好きです…!!ホント主様の文才が神すぎて…!更新楽しみにしてます( ゚д゚)頑張ってくださいー!! (2021年5月20日 17時) (レス) id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:加糖 雪 | 作成日時:2021年5月12日 22時