きっと息をやめるまで 2【RKRN】 (ページ14)

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そうか、山本さんはここで先生をしているのか。
(それなのに私のお世話までして…)

周りにできる限り迷惑をかけないように、が既にできていない気がする。
もっとしっかりしなきゃ。自分で出来ることは自分でやる。
今だって、朝食を部屋まで運んでもらってしまっている。

｢お邪魔します｣
｢どうぞ…｣

新野さんから順に、みんなにこにこしながら部屋に入ってくる。

｢Aさんの分の朝ごはんはこの机に置いておきますね｣
｢あ、ありがとうございます｣

私のすぐ横の長机に新野さんは持っていたお盆を置こうとする。
私はお礼を言いながら筆を端にどかして、お盆を置いてもらう。

朝食のメニューは白いご飯に味噌汁、焼き鮭、卵焼きに漬物。
あまりに豪華で少し驚いてしまった。

ご飯と味噌汁からはほかほかと湯気がたっているのが見え、とても美味しそうだ。

｢僕達は適当に畳に座っていいかな｣
伊作さんが私の方を見て問いかけるのに、私は頷いた。

保健委員の皆は畳の上にお盆を置いて、横に並んで正座した。

｢それじゃあ、先に健康観察を…｣
｢はい｣
新野さんは私の正面に正座して、紙を止めてある木の板と筆を取り出した。

そして、体調はどうですか、とか食欲はありますか、とか今の私の状態についていくつか質問される。

私はどうせ死ぬからなんでもいいやと質問の全てに｢問題ない｣と答えた。

答えるごとに、新野さんは紙になにやら書いていく。