王女と蝙蝠の物語 [賢者の石] (ページ7)

今日:3 hit、昨日:24 hit、合計:9,280 hit

6話ページ7

男の子「僕、ロンっていうんだ。ロン・ウィーズリー」

私「よろしくね、ロン！私はA。A・ウェジャートン」

すると、ロンは口をポカンと開ける

ロン「あのウェジャートン家の子かい？魔法界一の金持ちの」

私「え、うん、まあ……」

こういうことを言われるのが1番反応に困ってしまう。確かに私の家はお金もちかもしれないけど、決して贅沢な生活をしてる訳ではない。

ロン「すっげえや……君は？」

ハリー「僕ハリー。ハリーポッター」

すると、またしてもロンは口をポカンと開けるが今度は目まで点になっている

そんなに有名な子なのだろうか。だが、確かにどこかで聞き覚えがある名前なのだ

ロン「それじゃあ、君、本当にあるの？例のアレ」

ロンはおでこを指さす

ハリー「あれって？」

ハリーは聞く

ロンはわたしの方を見てから、声を小さくして

ロン「傷跡」

傷跡？格闘か何かが強い子なのだろうか

ハリー「あぁ、ほら！」

ハリーはニコッとして前髪を上げる。現れたのは額に刻まれた稲妻型の傷跡だ

それを見てようやく思い出した

ハリーポッター。生き残った男の子。闇の帝王に狙われたのにも関わらず、呪いをはねのけて生き残った。しかし、両親であるポッター夫妻は死んでしまった。まだ1歳の時の話だ

ロン「すっげえ」

ロンは感心する

私は何も言わなかった

車内販売のおばさん「坊ちゃん、お嬢ちゃん。なんかいかが？」

腰の曲がったおばさんが、ワゴンを押して私たちのコンパーメントにやってきた

ロン「僕、いいや。自分のがある」

そう言うと、苦笑いしながらポケットからコーンビーフのサンドイッチを取りだして見せた

ハリー「全部ちょうだい！」

するとハリーはポケットから数枚の金に輝くガリオン金貨を取り出した

ロン「わあ」

ロンはぽかんと口を開ける

私「私も出すわ！」

ローブに閉まっていた巾着から金貨を取り出すが

ハリー「僕の奢りさ」

ハリーはニコッとすると、金貨をおばさんに渡しワゴンにあったお菓子を全て貰った

魔法界の子供にお馴染みのお菓子ばかり。

ハリーにとっては全て初めて見るもので、一つ一つ手に取り不思議そうに眺める