【文スト】文豪さん、反応記録帳。

＊感情が消えて、敵or首領の命令で人を__した ページ44

「.....私は、命令を受けて、それだけ」

中島敦
「Aさんｯ！！！」
返り血を浴びて、赤く染った服を気にもとめずに抱き締める。
「...そんな、命令聞かなくていいんですｯ」
お互い動くことをせずに、そこに立ち止まったまま。
気づけば貴女の肩を濡らしている彼。

太宰治
「...人間失格」
青色の光が貴女を包み、力がふっと抜け倒れ込む。
「もう、大丈夫さ」
夜道。貴女を背負いながら、探偵社に戻る彼の顔は嘗て、友人を失った時と同じような顔。
「織田作、」
「...私はAに、何をしてあげるべきだ」

国木田独歩
「...ｯくそ」
目の前で震えている貴女を見て、頭を抱える。
「...俺の理想には、こんな事は無い」
「取り敢えず、帰るぞ、」
いつもより、低い声でそう云う。
帰る途中、天気が悪化し、貴女の手を引きながら、溢れる涙を雨に紛らわす。

福沢諭吉(首領の指示)
「.....」
無言のまま、首領を鋭い眼光で睨みつけ、刀を取る。
「...森医師、」
「貴君の死に場所は、此処になる」
その声は今までに聞いたことの無い程、低く呟かれた。
一般人が一目見れば直ぐに逃げ出してしまいそうな程の殺気を纏いながら、刃を交わせる。

芥川龍之介
「...此奴には、この様な事は向いていない」
息を切らしてへたり込んでいる貴女を横目に云う。
「故に、お前には此奴を従わせる資格は無い」
普段から、濃い眉間の皺を更に深く刻み、敵に異能力を発動する。
「...立て、車を用意する」
彼も苦しいのか、貴女の姿から目を背けたまま。

中原中也
「おい、」
「...覚悟は出来てんだろうな」
獣が唸る様な声で彼が呟く。
敵を完全に倒した後、貴女にゆっくりと近づく。
「お前がんなこと、する必要...、ねぇだろ」
帽子をガっと、深く被せられる。
貴女に泣いている、情けない姿を見せたくない。

森鴎外
「余りにも悪逆非道過ぎないかい？」
くくっと、喉を鳴らし敵を物理的にも社会的にも抹消する。
「君は何もしていない、見ていない、」
「いいね」
真剣な眼差しと、貴女を心配する気持ちが入り交じって、肩を掴む手に力が入る。

坂口安吾(首領の指示)
「...辻村君ですか、すみませんが急用が入ったので僕のデスクにある書類の処理をお願いします」
え、えぇ！？と電話から聞こえる声を無視して切る。
返り血を浴びて、刃物を持ったままぼうっとしている貴女を見て顔を歪める。
「.....森鴎外、必ず__」

＊続き→涙を流していた→←＊敵に毒を飲まされたけど、平気だった

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