【文スト】文豪さん、反応記録帳。

＊感情が消えたけど、自分の怪我を見ながら「痛い」と云った ページ41

「痛い...」

中島敦
「だ、大丈夫ですか！」
銃弾が掠めた腕を押さえながら探偵社に帰ってきた貴女を見て、青ざめる。
痛い...
「！よ、与謝野女医〜！！」
敦くん、私そこまで、...
バタバタと与謝野女医を探しに行く彼を見て、腕の痛さが少し和らぐ。

太宰治
「...良かった」
人が怪我をして痛いと云っているのになんて不謹慎な。
その場にいた敵が全員そう思った瞬間、
ギロｯ
「いやぁ、君達には感謝しないと」
「しっかり御礼を受け取ってくれ給え...」
痛みを思い出した感謝と、傷付けた恨みは深い。

国木田独歩
「おい！...何があったんだ！」
突然鳴った着信に驚いて出ると、貴女の「痛い」という声が。
「...今何処にいる」
貴女から場所を聞き直ぐに向かう。
「くそ、何でこんな時に赤信号に」
信号にかかっている間、貴女が無事かどうか、気が気でならない。

福沢諭吉
「手を洗ってこい」
小さく呟いた声は十分彼に届いていたようで、紙で切った手を洗ってくるように促される。
言われるがまま手を洗ってくると、そこには絆創膏を持って構えている彼。
「...こっちへ来い」
貴女に痛覚が戻ってきたという喜びで、心做しか顔が穏やか。

芥川龍之介
「その程度で「痛い」等、言語道断」
脚に付いた大きな痣を見て、吐き捨てるように云う。
しかし、その日の夜。
机の上にあるのは、
”痣は冷やすと良いらしい 樋口”
という、置き手紙と保冷剤。
文字も口調も明らかに彼。

中原中也
「ん」
そう云いしゃがみ込む彼。
「それじゃ歩けねぇだろ」
「首領の所まで行くぞ」
小柄ながら、大きく感じる背中と、歩く振動でいつの間にか痛みを忘れ眠りに落ちる。
「首領...って」
「...そんなに、俺の背中が気持ち良かったかよ」

森鴎外
「おや、大丈夫かい？」
明らかに骨が折れてる。
彼からの治療を終え部屋から出た時。
「大体１ヶ月かな、色々不便だと思うけど、何か困ったことが有れば云うんだよ」
大切な大切な貴女。
他の奴に介抱して欲しく無い。

坂口安吾
「変わります、手を洗って手当してきなさい」
休憩にと、林檎を剥いていた貴女の手に血が流れる。
手当をし終えて、戻ってきた来た時見えたのは、彼の申し訳なさそうな顔。
「...すみません、如何せん手先は器用な方では」
お皿の上に並んでいるのは少し歪な林檎。
「あまりジロジロ見てないで早く食べて下さい！」

＊幼児化して彼に笑顔で「おにいちゃん」と言った→←＊感情が消えて、無差別に人を__しながら笑った

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