検索窓
今日:2 hit、昨日:97 hit、合計:301,607 hit

ページ29

「ッ…御免なさい、もう帰らないと…!」


芥川龍之介
「待て、何処へ行く」
十二時を告げる鐘の音が鳴り響き、弾かれたように走り出す貴女。
慌てて追うものの、そこには残された硝子の靴のみ。
「……名も知らぬ」
ぽつりと零れた言葉に使用人が不憫に思い、持ち主を探しましょうと提案する。


中原中也
「は」
ヒールとは思えない速さで去っていく貴女に、呼び止める事も忘れて唖然とする。
「あんな奴、初めてだぞ…」
一人で貴女が出ていった門に向かうと、そこには硝子の靴。
それを手に取ると、自室に戻り磨いておく。
また逢う日の為に。


森鴎外
「……お気に召さなかったかな」
冷静で、追いかけることをしない。
舞踏会が終わり、使用人に「硝子の靴が落ちていた」と渡される。
自分の靴を持っている手が透けて見えて、昨日の貴女みたいだ、なんて考える。
「…無茶なお願いをしても良いかい?」


坂口安吾
「え、ちょ、一寸待って下さい!」
突然の事に貴女を引き留めようとするものの、あっという間に姿が見えなくなる。
唯一取り残された硝子の靴を持って、使用人の元へ行くと「明日の公務はキャンセルしておいて下さい」と云い、ド肝を抜かせる。
慌てる使用人なんて目もくれず、貴女に今度会ったら何て云おうか考えてる。


フョードル・ドストエフスキー
「……理由も判らず一人にされるのは、寂しいものですね」
静かに目を瞑ると、一人でバルコニーに出てワインを飲む。
踊りの誘いを全部断り、ただ月を眺めるだけの彼に周囲がザワつく。

*ガラスの靴が貴女の足にぴったりはまった→←*童話パロ 貴女がガラスの靴を落として急いで帰った



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (222 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
475人がお気に入り
設定タグ:文スト , してみた , 反応   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もちのあじ(プロフ) - 零さん» だいたいそんな感じの意味です!これって、方言なんでしょうか…?笑 (2022年9月2日 13時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
- あんぽんたんって、バカって意味ですか? (2022年9月2日 9時) (レス) @page23 id: 7039285392 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - りさん» 受け付けました!お時間いただきます! (2021年8月28日 9時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もちのあじさん» 承知致しました。何時も明るい夢主の目に光が入っていなくふらふらとした歩き方をしている所を文豪が目撃したらというお話もお願いします、リクエストを何度もお願いしてしまい申し訳ございません。 (2021年8月28日 0時) (レス) id: cf64f53297 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - 楸 弓さん» 受け付けました!リクエストが溜まっているので、少々お時間を頂きます! (2021年8月22日 20時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もちのあじ | 作成日時:2020年6月21日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。