Fischer's短編集 3rd

甘々。　ザカオ　番外編 ページ42

ザ「ただいま……」

貴「おかえり〜」

玄関から聞こえた彼の声はいつもよりも暗い。

迎えに行こうと玄関に向かうと、リビングのドアが開いて、ザカオ君が入ってくる。

貴「元気ないね…何かあっ…」

言い終わるよりも早くザカオくんが私のことを抱きしめる。

貴「ザッ…ザカオ君！？」

ハグをされるのは久しぶりの事で、テンパってしまう。

が、

ザ「ごめん、ちょっとだけこのままで居させて…」

という少し震えた声に、私は動けなくなる。

仕方が無いので、私よりも背の高い彼の背中に手を回す。

暫くして離れると、案の定顔は暗くて。

ザ「…今日は甘えてもいい？」

少し控えめに聞くその姿は何だか…

貴「たまには…ね！いつものお礼！」

ザ「ありがとう！」

ニッコリ笑うザカオ君に、私も笑顔を返す。

そして、もう一度ぎゅーっ、と抱きしめられる。

のも束の間。ほっぺを挟まれ、上を向かされる。

貴「ざかおくん…っ」

ゆっくりと顔が近づいてきたかと思えば、唇が重なって。

何度も何度も角度を変えてキスをされる。

その次は啄むようなキス。

ちょっと苦しくなってとん、と胸を押すと、

ザ「ごめん…もうちょっとだけ」

なんていう答えが返ってきて。

私は頷くしかないのだ。

fin

いゆまさん、リクエストありがとうございました！

終わり方が…( ；∀；)

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