其の七十九 ページ30
愛染side
良い頃合いか。
私はそう思い、芥川に声をかける。
貴「…芥川、それ位にしておけ」
芥「Aさん…解りました」
貴「…さぁ、持って帰るか」
刹那、芥川の横を何かが通り過ぎた。
その方向へ目を向けると、先程まで倒れていた人虎が壁に張り付いていた。
それを見ると、芥川はそうこなくては、と呟き、応戦した。
私は飛び出さんばかりの樋口を連れ、離れた。
が、ふっ飛ばされた芥川を見て、樋口が飛び出した。
貴「樋口っ…!」
樋「おのれ…!」
銃弾はすべて跳ね返され、壁に追いやられた樋口は動けない。
貴「ちっ……」
私は舌打ちをし、向かおうとした。が。
?「はぁーい、そこまでー」
間延びした声が響き、足が止まった。
樋「貴方探偵社の____!何故ここに」
?「美人さんの行動が気になっちゃう質でね…
こっそり聞かせてもらってた」
樋「なっ…真逆」
樋口はポケットを漁り、何かを取り出した。
樋「盗聴器!?」
……あぁ…あの時か。
やはりもう少し警戒すべきだったか。
貴「……太宰…最初から全て見抜いていたか。」
太「嫌だなぁA!いつもみたいに治ってよんでくれ給えよっ……」
私はニッコリと微笑んで太宰を見、ゆっくり頷いた。
貴「今度ね」
太「さあ帰るよ敦君」
ぺしぺし、と叩き、人虎を起こそうとする太宰を樋口が制する。
樋「ま……待ちなさい!生きて返すわけには…!」
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作者名:さくらもち | 作成日時:2018年9月9日 21時